♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.332:フォーレ:「弦楽四重奏曲」 by エベーヌ四重奏団

フォーレの室内楽作品全集5枚組が届いた時
最初に聴いたのが弦楽四重奏曲でした。
この全集に愛着を感じさせてくれる作品でした。
その日より2ケ月が過ぎ去りました。
この2ケ月間を振り返り、今では想い出深く、思い入れのあるフォーレの作品になった弦楽四重奏曲
今回はこの弦楽四重奏曲を。
演奏はエベーヌ四重奏団です。

                   フォーレ弦楽四重奏曲
           エベーヌ四重奏団フォーレ室内楽作品全集より


            324フォーレ室内楽作品全集 カプソン兄弟、ダルベルトエベーヌ四重奏団etc.
                        (収録曲)

                 ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120
                 弦楽四重奏曲 ホ短調 Op.121

                     (エベーヌ四重奏団
                   ピエール・コロンブ(Vn)
                   ガブリエル・ル・マガドゥア(Vn)
                   マチュー・エルツォグ(Vla)
                   ラファエル・メルラン(Vc)
                      (録音:2008年7月)


            第1楽章:アレグロ・モデラート ホ短調 2/2拍子
            第2楽章:アンダンテ イ短調 4/4拍子
            第3楽章:アレグロ ホ短調 4/4拍子


曲は1923年8月から1924年9月にかけて
フォーレ78歳の時に書かれたそうです。
フォーレの最後の室内楽作品であり、また最後の作品とのことです。
この曲の完成の約2ケ月後、1924年11月4日、フォーレ永眠。

曲で最初に書かれたのは第2楽章で9月12日に完成し
次に第1楽章が秋にパリの自宅で書かれたそうです。
終楽章は1924年6月から約1ヶ月間、ディボンヌのホテルに滞在していた時に
着手されたとのことです。
ホテルは静かな環境でテラスからの眺望はアルプスの景色に囲まれていたそうです。

初演はフォーレの死後、1925年6月12日に国民音楽協会の演奏会において
ヴァイオリン、ジャック・ティボーとロベール・クレットリー
ヴィオラ、モーリス・ヴィユー、チェロ、アンドレ・エッキングにより行われたそうです。

フォーレは曲の演奏と出版について友人たちに遺言をしていたそうです。

               (332)フォーレ弦楽四重奏曲 デュカスJean Roger Ducasse
              Jean Jules Aimable Roger-Ducasse
               (1873年4月18日-1954年7月19日)

死期が迫ったフォーレはマルグリート・アッセルマンに
「時間がなかったために記すことのできなかった速度、ニュアンス、その他の記号を
ロジェ=デュカスに頼んでくれるように」
と最後の口述をしたそうです。

死の数日前にフォーレが高い評価と信頼を寄せていた弟子のロジェ=デュカス
ただ一言、次のように言ったとのことです。
「わかるね、あなたにきちんと仕上げてほしい……」

献呈はフォーレがこの曲の演奏、出版の判断を任せた友人たちの一人で
パリ生まれの音楽評論家のカミーユ・ベレーグ(Camille Bellaigue 1858-1930)に。


悠とした趣を漂わせてヴィオラで始まる第1楽章。
ヴィオラとヴァイオリンが奏する旋律には流麗な趣を感じます。
第1、第2主題を歌う第1ヴァイオリンの調べが印象的です。 
多彩に変容をする4つの楽器たち。
朴訥に語り続けているようにも。
静かに消えるように終わる第1楽章。

ヴァイオリンが歌う第1主題で始まる第2楽章。
前楽章と同じように悠然とした趣。
第2主題をヴィオラが奏し、繰り返す第1ヴァイオリン。
印象に残るヴァイオリン。
ヴァイオリンの調べは寂寞とした流れのようにも感じられます。
じっくりと耳を傾けていると4つの楽器たちの語らいが
心の内奥にまで沁み込んでくるような。
切々と長い長い語らいを続けるような楽器たちが奏する調べ。
親しみを感じる旋律がある訳でもないのに妙に心に残るものがあります。
特に第1ヴァイオリンの調べに惹かれます。
尾を引くように終わる第2楽章。

第1、第2楽章とは趣がまったく違う第3楽章。
チェロの調べで始まるこの楽章。
第1主題でチェロのピッツィカートを伴奏に奏されるヴィオラそして第1ヴァイオリン。
第2主題ではヴィオラの速い伴奏に生き生きと奏されるチェロ。
楽章中にしばしば現れるチェロのピッツィカートが刻むリズムは
一つの旋律になっているようにも感じられます。
またユーモアすら感じてしまいます。
この曲の中では特別に印象に残ります。
4つの楽器たちは高揚した気分に。
そして迎えるコーダでは力強さを感じさせつつ曲の終わりに。
光明が射しているような楽章でしょうか。


演奏をしているエベーヌ四重奏団
エベーヌ四重奏団ではこの全集でピアノ五重奏曲を聴いていました。
この弦楽四重奏曲では第1ヴァイオリンのピエール・コロンブの演奏が心に残ります。
特に第2楽章で奏される第2主題でのヴァイオリンは
旋律と相俟って印象深く心に刻まれるようです。

フォーレは最後の口述でこの曲について次のように語ったそうです。
「はじめの2つの楽章は表情豊かで一貫して変わらぬ様式に基づいています。
そして3つ目のものは私のピアノ三重奏曲の終曲を思わせるような
スケルツォ風の軽快で愉しい曲調を持たねばなりません」

第3楽章になり第1、第2楽章の面影を留めないエベーヌ四重奏団の演奏。
フォーレが抱いていた曲想を代弁するかのような演奏のように感じられました。


いつもの蛇足です。井戸端会議のオバサン話。自分のメモとして。
Wikipedia を参照。

死の2日前、1924年11月2日にフォーレは発作を起こして苦しみ
記憶も混乱したそうです。
暫くして話すことができるようになったフォーレはに2人の息子たちに次のような
言葉を残したそうです。

「私がこの世を去ったら、私の作品が言わんとすることに耳を傾けてほしい。
結局、それがすべてだったのだ・・・・。おそらく時間が解決してくれるだろう。
心を悩ましたり、深く悲しんだりしてはいけない。
それはサン=サーンスや他の人々にも訪れた運命なのだから・・・。
忘れられる時は必ず来る。そのようなことは取るに足らない事なのだ。
私はできる限りのことをした・・・あとは神の思し召しに従うまで・・・」

                   
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Comment

Re: フォーレの弦楽四重奏曲は・・・

burleskeさま
いつもコメントをありがとうございます。

bulreskeさま、
コメントをいつもありがとうございます。

フォーレの弦楽四重奏曲、確かに親しみ易い作品ではないようですね。
>聴くたびに味わいが増して、何とも言えない魅力がありますね。
本当にそうなのですね。今までフォーレの室内楽作品を聴いてきて、私にとってはどの作品も親しみ易さからは遠いのですが、聴き込むに従って惹かれてしまいます。
フォーレの作品は地味で味わい深くて、遅まきながらこのような作品も良いものと感じるようになりました。
パレナン四重奏団の演奏も良いとのことで・・・私には未知の四重奏団でショップでディスクを探してみました。
ドビュッシーやラヴェルの弦楽四重奏曲は名演とか。
フォーレの作品には相応しい四重奏団かしら、と思いました。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2016.04/25 19:52分
  • [Edit]

フォーレの弦楽四重奏曲は・・・

フォーレの弦楽四重奏曲はお世辞にも親しみやすい作品とは言えませんが、聴くたびに味わいが増して、何とも言えない魅力がありますね。
幽玄の極みといったところでしょうか。
エベーヌ四重奏団の演奏は僕もお気に入りです。
他にはパルナン四重奏団の演奏も良いですよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2016.04/24 19:47分
  • [Edit]

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