♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.338 シューベルト:「弦楽四重奏曲第14番『死と乙女』」(弦楽合奏版) by バシュメット&モスクワ・ソロイスツ

前回に引き続きシューベルトの作品からの編曲版です。
今回はシューベルト弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」。
マーラー編曲弦楽合奏版です。
演奏はバシュメット指揮、モスクワ・ソロイスツ

死と乙女」はシューベルト弦楽四重奏曲の中でも苦手な作品の筈でしたが
当拙ブログを振り返ってみたところ弦楽四重奏第14番は弦楽合奏版を含め
すでに過去に2回も登場していました。
歌曲の「死と乙女」はほとんど聴くこともなく年月が過ぎている有様です。

       シューベルト弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」(弦楽合奏版
         ユーリ・バシュメット コンプリートRCAレコーディングスより


          338シューマン「おとぎの絵本」ユーリ・バシュメット/コンプリートRCAレコーディング
                         (収録曲)
 
   シューベルト (マーラー編):弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 D .810「死と乙女
  ベートーヴェン(マーラー編):弦楽四重奏曲第11番 ヘ短調 O p.95「セリオーソ」

                    ユーリ・バシュメット指揮
                    モスクワ・ソロイスツ
                    (録音:1991年 ロンドン)

          第1楽章:アレグロ 二短調 4/4拍子
          第2楽章:アンダンテ・コン・モート ト短調 2/2拍子
          第3楽章:スケルツォ アレグロ・モルト二短調 3/4拍子
          第4楽章:プレスト二短調 6/8拍子


こちらのディスクに出合うことができたのは
いつもお邪魔をさせていただいているブログでベートーヴェン弦楽四重奏曲
第11番、弦楽合奏版の記事を拝読させていただいたお陰です。
弦楽合奏によるベートーヴェンの「セリオーソ」を是非とも聴きたくなり求めたBOX。
弦楽合奏版ベートーヴェン弦楽四重奏曲第11番との
カプリングでシューベルトの弦楽四重奏曲第14番が収録されていました。
一番初めに聴いたのがお目当てのベートーヴェン
次いでに(?)ベートーヴェンが終わり第1曲目に戻り聴き始たのがシューベルトです。
8枚組の中では最もお気に入りのディスクになっています。
とは言え、まだ全部を聴いていませんのでじっくりと聴いてゆきたいBOXです。
        

過去に綴ったことと重複する点もあるかと思いますが。
シューベルトの弦楽四重奏曲第14番の作曲時期については
自筆譜の一部分、第1楽章と第2楽章(第1-142小節)の一部しか
残されていないために不確実とのことですが
1824年3月に完成したとの説が有力とのことです。
前作、弦楽四重奏曲第13番「ロザムンデ」に続いて作曲されたそうです。

シューベルトは生涯に15曲の弦楽四重奏曲を作曲したそうですが
大部分が少年時代に一家団欒で楽しむために書かれた作品とのことです。
演奏会などで演奏されるのはシューベルトが23歳の時に作曲した
弦楽四重奏曲第12番以降の作品が主になるとのこと。

この曲の第2楽章の変奏曲はハイドンの弦楽四重奏曲「皇帝」第2楽章とともに
変奏曲の規範とされているそうです。
第2楽章の結びの部分を聴いたリストは次のように讃嘆したとのこと。
「実際、まさにこのようにして乙女は天へ昇っていくのだ」

私的初演は1826年2月1日、ウィーンのヨーゼフ・バルト邸に於いて行われ
公開初演は1833年3月12日、ベルリンにてカール・モーザー四重奏団により
行われたそうです。


第1楽章は弦楽合奏での重々しく深刻な趣を感じさせる第1主題の呈示での始まり。
緊迫した旋律を経て現れる第2主題。
軽やかに美しさを感じさせる旋律。
原曲では第1、第2ヴァイオリンが奏するこの第2主題。
弦楽合奏版では深みのある豊かな響きが印象的です。
大らかな余裕すら感じさせられるようです。
展開部での優美な調べにも耳を奪われます。
緊迫感の漂うコーダになり速度を落とし弱音で静かに奏されつつ
楽章の終わりに。

続く第2楽章。
この楽章の主題になっているのがシューベルト20歳の時の作品
歌曲「死と乙女」の伴奏部、ピアノ前奏の8小節及び歌曲の第30-37小節
とのことです。
この主題と5つの変奏、コーダでの構成。
変奏のうちで心惹かれるのが第2、第4変奏です。 

暗澹と寂寥の雰囲気を漂わせつつ始まる第2楽章。
静かに且つ悠然と奏される調べ。
弦楽四重奏とはかなり違う印象として耳に響きます。
第1変奏はチェロのピッツィカートに乗り穏やかに奏される旋律。
第2変奏でチェロが奏する主題は哀愁の歌でしょうか。
心の琴線に触れる歌です。
第3変奏では趣が一転して激情の迸りを彷彿とさせる力強さも感じます。
第4変奏では対照的に柔和な雰囲気が漂う中で歌われる主題。
平穏で優しく夢見るような調べに寛ぎを覚えるようです。
第5変奏になり音力が上がり穏やかな趣から力強さに転じ。
コーダで穏やかさが戻り主題が静かにゆっくりと奏されつつ楽章の終りに。

生き生きと始まる第3楽章。
力強さ。漂う緊張感。 
一転してトリオでの抒情的な調べには郷愁を感じてしまいます。
心に残るトリオです。
勇壮で力強さと一抹の寂寥が漂う楽章でしょうか。

忙しげに始まる第4楽章。
全754小節とのことで終始生き生きと躍動するような趣。
主題が現れて見せる雄大な展開。
躍動するリズムと緊迫感に彩られた楽章でしょうか。
この楽章も弦楽四重奏で演奏されるよりも
弦楽合奏では聴いていて息が抜けず、釘付けになっていまいます。
弦楽合奏の魅力を感じる楽章。
この楽章の主題はベートーヴェンののヴァイオリン・ソナタ「クロイツェル」の
第4楽章の主題にとてもよく似ているとのことですが・・・・。


曲が終了しても感銘の余韻が残ります。
味わい深さを感じさせてくれる弦楽合奏版のように思います。
緊迫感と流麗さが調和した自然体の演奏のよう感じられます。
各楽器の音色から滲み出る温か味と柔和さ
息をつくことができないような緊迫したパートであっても
余裕をもって耳を傾けていられるようです。
端正で精緻、丁寧な造作を感じさせる演奏として心に残ります。
弦楽四重奏からは感じることのできない弦楽合奏故の音の豊さ
味わい深い響きも魅力的です。
こちらの演奏を聴き今まで縁の遠かった歌曲「死と乙女」を
改めて聴いてみたくなってきました。

こちらのBox を求めたお目当てのベートーヴェンの弦楽四重奏曲第11番。
演奏からはシューベルトと同様のものを感じ好感を抱いています。
バシュメット指揮のモスクワ・ソロイスツの演奏はお気に入りになりました。
続けて何回も繰り返し聴き・・・尚、且つ、飽きることなく耳を傾けてしまいます。
じっくりと耳を傾けたくなる演奏、とでも言うのでしょうか。

尚、こちらのBOXに収録されているチャイコフスキーの「弦楽セレナード」。
今まで聴いてきた演奏よりも一味も二味も違うアンサンブルの精緻さ。
感嘆の想いを抱くとともに、もう一つのチャイコフスキーの「弦楽セレナード」に
出合うことができたような喜びも感じています。

                   
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Comment

Re: バシュメットは・・・

burleskeさま、こんばんは。
コメントをいつもありがとうございます。
昨夜はお寄せいただいたコメントに返信を書き送信をしても反映されず、慌て焦りコメント欄に自分で一言お詫びを。
今日は大丈夫みたいでホッとしていますが・・・大丈夫かしら。

burleskeさまは近現代音楽でバシュメットの演奏に親しんでいらっしゃるのですね。
未だに近代音楽、現代音楽は難しく感じてしまい理解できなくて・・・。
バシュメット&モスクワ・ソロイスツはとても気に入ってしまいました。
「死と乙女」、「セリオーソ」の演奏もとても気に入っています。
「弦楽セレナード」はとても印象的な演奏で、この演奏も繰り返し聴いてみたい魅力を感じています。

「セリオーソ」の弦楽合奏版でドホナーニ&ウィーン・フィルの演奏もあるそうですね。
ベートーヴェンの作品の編曲となると殊更にいろいろな演奏で聴きたくなってしまいます。
ドホナーニ&ウィーン・フィルの演奏も是非、聴いてみたくなりました。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2016.06/06 19:53分
  • [Edit]

Re: こんにちは…

rudolfさま、こんばんは。
気温の変化が激しいですね。真夏日のような日もあれば梅雨寒のような日も。
どうぞご自愛くださいね。

バシュメット&モスクワ・ソロイスツ、とても気に入ってしまいました。
rudolfさまの記事を拝読させていただくことがなかったら出合うことがなかったディスクたち。
このBOXに出合うことができて嬉しさでいっぱいです。

> 小さなアンサンブルで演奏しているからでしょうか… この演奏で聴くと編曲版も良いかなと… さすがはマーラーの編曲版ですね
原曲に新たな生命を吹き込むのも編曲者の手腕次第なのでしょうか。
苦手意識を抱いていたマーラーですが編曲版を聴いているうちに、また一歩身近に感じられるようになりました。

BOXに収録されているバシュメットのヴィオラも聴きたく思っています。
グリンカ、ブラームスのヴィオラ・ソナタも楽しみです(^^♪
(昨夜は返信を書き送信しても反映されず焦ってしまいました。今日は大丈夫だと良いのですが)
  • posted by lumino
  • URL
  • 2016.06/06 19:41分
  • [Edit]

コメントをお寄せ下さいました御方に

コメントの返信を送信しましても「不正な投稿」と表示されていまし投稿ができません。何回も試みているのですが、その都度同じ表示が出てしまっています。
返信が遅くなるかと思います。申し訳ございません。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2016.06/05 20:46分
  • [Edit]

バシュメットは・・・

luminoさま、バシュメット&モスクワ・ソロイスツがお気に召されたようですね。
僕はバシュメットはシュニトケとかの近現代音楽しか持っていないのですが、「死と乙女」、「セリオーソ」、チャイコフスキーの弦楽セレナードも面白そうですね。

ちなみに、僕は「セリオーソ」の弦楽合奏版はドホナーニ&ウィーン・フィル盤を持っていますが、こちらも面白いですよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2016.06/05 19:16分
  • [Edit]

こんにちは…

luminoさま こんにちは…
お久し振りです
梅雨入りしましたね… それにしては涼しいですね

「死と乙女」は厳しい曲ですよね
オケの編曲版、どうかなと思っていましたが、このバシュメットの演奏では非常に効果的ですね
小さなアンサンブルで演奏しているからでしょうか… この演奏で聴くと編曲版も良いかなと… さすがはマーラーの編曲版ですね…

ミ(`w´彡)
  • posted by rudolf2006
  • URL
  • 2016.06/05 11:41分
  • [Edit]

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特に音楽知識のないクラシック・ビギナーに等しいのですが、「ただ、ひたすらに」をモットーに鑑賞をしています。
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