♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

Entries

Op.371 ベートーヴェン:「ピアノ三重奏曲第6番」 by アシュケナージ、パールマン&ハレル

昨年末に出合ったパールマンのワーナーとユニヴァーサルの2種のBoxは
手にする機会が最も多いものになっています。
昨年に続いて今年もまた耳を傾けている日々です。

ワーナーのBoxにはアシュケナージパールマン&ハレルの演奏で
ベートーヴェンピアノ三重奏曲全集が収録されているとの
コメントをいただいておりました。
ベートーヴェンの室内楽では1ピアノ三重奏曲も気に入っていますので
喜々として耳を傾けています。

ピアノ三重奏曲では一番のお気に入りの「大公」を聴く機会が多く
今回は第6番を聴いてみました。
第6番を聴いた記憶が定かではなかったのですが
聴いているうちに過去に聴いた記憶が甦り懐かしくもありました。

              371:ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第6番 パールマン・ワーナーBox
                        (収録曲)
  
       ベートーヴェンピアノ三重奏曲第5番 ニ長調 Op.70-1「幽霊」
                 ピアノ三重奏曲第10番 変ホ長調 Op.44
                 ピアノ三重奏曲第6番 変ホ長調 Op70-2

                ウラディミール・アシュケナージ(P)
                イツァーク・パールマン(Vn)
                リン・ハレル(Vc)
                  (録音:1979年6月-1984年4月)


    第1楽章:Poco sostenuto- Allegro, ma non troppo ハ短調 4/4拍子
    第2楽章:Allegretto ハ長調 2/4拍子
    第3楽章:Allegretto, ma non troppo 変イ長調 3/4拍子
    第4楽章:Finale. Allegro変ホ長調 2/4拍子


ベートーヴェンのピアノ三重奏曲の作品70は
2つのピアノ三重奏曲で成っているそうです。
作品70-1 第5番「幽霊」
作品70-2 第6番
作曲されたのはともに1808年とのことです。
この時期はベートーヴェンの創作が頂点に達していたそうです。
この同じ年1808年には交響曲第5番、第6番の完成
翌、1801年にはピアノ協奏曲第5番「皇帝」の作曲など。

この時期のベートーヴェンは作曲の主力をピアノ曲や交響曲に注ぎ
室内楽は比較的少ないそうですが、これらのすべての作品は
室内楽史上においては最も重要な価値を持つ作品とのことです。
しかし、作品70の2曲は演奏されることの少ない作品だそうです。

この2曲の作品は初めピアノ・ソナタとして計画されていたことが
ブライトコプフ&ヘルテル社宛てのベートーヴェンの手紙により
明らかにされているそうです。
2曲は初めは1曲として計画されたという説が有力とのことです。

さて、この第6番について大木正興、正純両氏は以下のように
評価をされている記述がありました。
「全曲は一貫して陽気な明るい気分が支配的だが、ベートーヴェン特有の迫力ある盛り上がりに乏しく、全体としてのまとまりも冗漫で緊縮性を欠き、高く評価されず、演奏される機会も少ない」
とのことです。
残念な評価ですが、専門家ではない私にとっては好感を抱くことができる曲であり
第5番「幽霊」、第7番「大公」ととともにお気に入りの曲。

初演は1808年12月末、クリスマス前後にウィーンのエルデーディ伯爵邸に
於いて行われたそうです。
ピアノはベートーヴェン自身、他の演奏者については不明とのこと。

献呈は前回のチェロ・ソナタ第5番同様に
エルデーディ伯爵夫人、アンナ・マリーに。

アシュケナージパールマン&ハレルで聴くベートーヴェンの
ピアノ三重奏曲第6番。

弦楽器が奏する仄暗さを感じさせる序奏で始まる第1楽章。
弦楽器の仄暗く不気味な趣にすぐに加わるピアノの華やかさ。
長い序奏で2分近くはあるようです。
序奏が終わり、やっと主部に。
チェロが奏し始める第1主題の軽快な明るさ。
溌剌とした雰囲気で時には3つの楽器たちがワルツでも踊るかのように。
第2主題では穏やかな美しさに。
屈託なく楽しげに語り合う楽器たち。
コーダでは速度を落とし静かに閉じられる第1楽章。
この楽章でチェロで奏し始める第1主題のフレーズが記憶を呼び覚まします。
気に入っていた主題。久しく耳にすることがなく忘れていたフレーズ。
懐かしさ。口ずさみたくなる調べ。明朗な旋律なのに郷愁も感じる現在です。

第2楽章は二重変奏曲の形式になっているそうです。
ピアノの瞬発的な打鍵がユーモアを感じさせるように始まる第2楽章。
第1主題の愛らしさ。
無邪気でお茶目な雰囲気も。
スフォルツァンドで鋭角的に奏される第2主題では力強さも。
対等に奏され応答する3つの楽器たちの会話には
ついつい耳を奪われてしまいます。
力強く終わる第2楽章。

ヴァイオリンが穏やかに和みを感じさせるように奏され始まる第3楽章。
ヴァイオリンが歌う第1主題。
簡潔で親しみを感じる反面、郷愁を感じさせる調べが印象的。
第2主題でのピアノと弦の応答には微かに激しさが。
静かに閉じられる第2楽章。
和みの楽章でしょうか。ゆったりとした趣に耳を奪われてしまいます。

活気を感じさせるピアノの導入で始まる第4楽章。
前楽章でウットリと聴き惚れていた気分が覚めます。
第1主題での活気と動的に奏される弦楽器
そしてピアノは流麗に。
活き活きと華々しい雰囲気。
雄弁に語り合う楽器たち。時には激しい会話は激論をしているかのようにも。
活き活き、溌剌とした旋律で曲が進み
コーダの終わりに音量を上げ力強い激しさの内に閉じられる曲。


ピアノ三重奏曲第5番「幽霊」と第7番「大公」に挟まれた第6番。
大公」の第2第楽章と第4楽章の溌剌とした明朗さが
この第6番では一貫して感じられ聴いていて爽快な気分になります。
久しく聴くことがなかったこの曲が第5番、第7番とともにお気に入りにりました。

曲が終了。もしもリサイタルだったら大きな拍手をしたいと思う演奏です。
ピアノ三重奏曲とは言え3つの楽器は対等に活躍し
室内楽の域を越えたスケール感も感じられるようです。

第4楽章では息をつめて聴き入ってしまいました。
楽理にはまったく疎い私はこの第6番にも第5第7番同様の魅力を感じます。
「演奏させれる機会が少ない・・・」ということが考えられないくらい。

パールマンの伸びやかなヴァイオリン。
アシュケナージのピアノに時折、燦然と輝くような音色にハッとしたり
特に第1楽章でのハレルのチェロ活躍には聴いていて心も躍るようです。
三者三様の素晴らしい掛合い。

久しく聴く機会がなく忘れてしまっていた第6番。
今回出合うことができ、このBox とお寄せいただいたコメントに感謝です。

                  
関連記事

Comment

Re: アシュケナージ、パールマン&ハレル、お聴きになられましたか

burleskeさま
コメントをいつもありがとうございます。

アシュケナージ、パールマン&ハレルのベートーヴェンのピアノ三重奏曲全集、どの作品もお気に入りの演奏になりました。
第6番を初め、第10番「創作主題による14の変奏曲」や第11番の「カカドゥ変奏曲」には初めて耳を奪われてしまいました。
チャイコフスキーの「偉大な芸術家の思い出に」も聴いてみますね。

burleskeさまはベートーヴェンのピアノ三重奏曲ではケンプ、シェリング&フルニエがお気に入りの演奏だそうですね。
折りしもフルニエのユニバーサルのBox の発売を待っている日々。
収録曲を見ましたらベートーヴェンのピアノ三重奏曲全曲がケンプ、シェリングとの演奏で収録されていました。
是非、聴いてみたいです。
すぐには求めることができませんが・・・ますますフルニエのBoxが楽しみになってきました。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2017.01/23 19:52分
  • [Edit]

アシュケナージ、パールマン&ハレル、お聴きになられましたか

アシュケナージ、パールマン&ハレルのベートーヴェン、お聴きになられましたか。なかなか素敵な演奏ですよね。
ピアノ・トリオ第6番は僕もあまり印象に残っていなかったのですが、じっくり聴くと魅力的な作品ですね。

ベートーヴェンのピアノ・トリオの僕のお気に入りは、ケンプ、シェリング&フルニエですが、このパールマン達の演奏も最近改めて聴いてお気に入りになりました。
アシュケナージ、パールマン&ハレルのトリオでは、チャイコフスキーの「偉大な芸術家の思い出に」も良いですよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2017.01/22 20:13分
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 現在非公開コメント投稿不可です。

左サイドMenu

プロフィール

lumino

Author:lumino
音楽が日々の活力源になっています。
特に音楽知識のないクラシック・ビギナーに等しいのですが、「ただ、ひたすらに」をモットーに鑑賞をしています。
日々の生活に無くてはならないのが音楽と本です。
また2羽の小桜インコの兄弟は大切な家族です。

最新記事

lumino

右サイドメニュー

♪ こんにちは ♪

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

ブログ内検索

*翻訳*