♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.376 チャイコフスキー:「弦楽四重奏曲第1番」 by モスクワ弦楽四重奏団

チャイコフスキー弦楽四重奏曲
久し振りを通り越し、一昔振リも通り越し
長い間、聴くことがありませんでした。

先日、チャイコフスキーのピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出に」を聴き
チャイコフスキーの音楽の旋律美に魅了されてしまいました。
第2楽章が「アンダンテ・カンタービレ」として有名なチャイコフスキー
弦楽四重奏曲第1番を思い出しました。

チャイコフスキー弦楽四重奏曲のディスク。
CDラックで眠り続けすっかり忘れかけていた一枚を取り出してみました。
昔々、チェロに編曲された第2楽章の「アンダンテ・カンタービレ」が好きで
しばしば聴いていましたが第1番全曲を聴きたく求めたディスク。
聴き直してみました。
う~ん、ちょっと・・・やっぱり。

手元にある他のディスクを聴いてみました。
チャイコフスキー・エディションからモスクワ弦楽四重奏団の演奏です。
まったく期待していなかったのですが、好感度100%の演奏。
すっかり気に入ってしまいました。


                チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番
                    モスクワ弦楽四重奏団
                 チャイコフスキー・エディションより


             357:チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番 モスクワSQ(チャイコフスキー・エディション)
                         (収録曲)

           チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 Op.11
                      弦楽四重奏曲第3番 ホ短調 Op.30 
                          
                     モスクワ弦楽四重奏団
               (モスクワ・ヴィルトゥオーソのソリストたち)
                     Alexandre Detisov(Vn)
                     Alexandre Gelfat(Vn)
                     Igor Suliga(Vla)
                     Alexandre Osokine(Vc)
              (録音:1994年3月17-29日 モスクワ音楽院)


           第1楽章:Moderato e semplice ニ長調 9/8拍子
           第2楽章:Andante cantabile 変ロ長調2 /4拍子
           第3楽章:Scherzo  
                 Allegro non tanto e con fuoco ニ短調 3/8拍子
           第4楽章:Finale  Allegro giusto ニ長調 4/4拍子



作曲されたのは1871年2月、短期間で書き上げられた曲だそうです。
チャイコフスキーはニコライ・ルビンシュテインの勧めで自作演奏会を企画し
管弦楽作品ホールを満たす程の集客はできないと考えたチャイコフスキーは
小ホール向けの室内楽を新たに作ることにし、この曲が作られたとのこと。
曲の評価としてはロシア民謡の旋律を用いた第2楽章、「アンダンテ・カンタービレ」により親しまれ曲全体が優れているという訳ではない、とのことですが。

チャイコフスキーの弦楽四重奏曲で今日残っているのは3曲だそうです。
3曲のうちで最も知られているのが第1番とのこと。
1874年作曲の第2番 および 1876年作曲の第3番は
演奏される機会は少ないそうです。
第3番も聴いてみたのですが個人的には気に入りました。
寄り道になりますが、自分のメモとして。
弦楽四重奏曲第3番はチャイコフスキーの弦楽四重奏曲第1、2番の初演を
担当したヴァイオリニストのフェルディナント・ラウプが1875年3月に死去。
その訃報に際しチャイコフスキーは深い哀悼の念を込め弦楽四重奏曲第3番を
1876年1月、作曲に着手し2月末に完成。
ラウプの霊に捧げたとのこと。

さて話を戻し、1876年12月にモスクワに来た文豪トルストイに敬意を表し
ニコライ・ルビンシュテインは特別の演奏会を催したそうです。
この演奏会での有名なエピソードがあるそうです。
第2楽章の「アンダンテ・カンタービレ」も演奏され
チャイコフスキーの隣にいたトルストイが曲を聴きながら涙を流し始めた、そうです。
この演奏会より10年程を経た1886年7月1日のチャイコフスキーの日記には
 「あの時程、喜びと感動をもって作曲家としての誇りを抱いたことは
 恐らく私の人生に二度とないだろう」
と記されているとのことです。

初演は1871年3月28日にモスクワの貴族会館の小ホールで行われたそうです。
演奏はロシア音楽協会四重奏団のメンバー、F.G.ラウブ、I.P.ブリャニシニコフ
L.F.ミンクス、V.F.フィッツェンハーゲンとのことです。
尚、この時に作家のツルゲーネフも聴きに来ていたそうです。

曲の献呈は生物学者でありロマン主義文学に造詣が深く
またチャイコフスキーにさまざまな影響を与えた友人の
セルゲイ・アレキサンドロヴィッチ・ラチンスキーに。


モスクワ弦楽四重奏団で聴くチャイコフスキーの弦楽四重奏曲第1番

ゆったりと奏される第1ヴァイオリンの旋律で始まる第1楽章。
この第1主題に漂う清らかで素朴な雰囲気には即、魅了されます。
お気に入りの主題です。
第2主題になり歌う第1ヴァイオリン。
音色が心なしか第1主題よりも明るいようにも。
第1ヴァイオリンを引き立てる他の楽器たち。
高揚感のうちに展開部に。
再び現れる第1主題の美しい素朴な調べを耳にしてホッとします。
コーダでは華麗な歌を奏しつつ速度を上げて華々しい雰囲気の内に
終わる第1楽章。
第1ヴァイオリンの独壇場のような楽章。
また「流れ」と躍動的なリズムが融合した楽章でしょうか。

耳に馴染みの旋律「アンダンテ・カンタービレ」で始まる第2楽章。
この楽章は2つの要素で構成されているそうです。
ヴァイオリンの歌う主題の優しくしみじみと心に染み入る調べ。
ロシア民謡の旋律が用いられているこの主題。
チャイコフスキーが1869年の夏、ウクライナのカメンカの妹の家に滞在していた際
ぺーチカを作る職人が歌うロシア民謡を聞いた、と言われているそうです。
歌詞は次のようなものだそうです。
「ワーニャは長椅子に座って、コップにラム酒を満たす・・・エカチェリーナのことを想う」
素朴で抒情的な美しい旋律。
第2の要素ではチェロのピッツィカートを伴奏に奏されるヴァイオリン。
再び始めの主題、第1の要素が現れ第2の要素と交互に奏され
落ち着いた雰囲気で次第にゆっくりと。
コーダで始めの主題が静かに消え去るように奏され閉じられる第2楽章。

躍動的な旋律で始まる第3楽章。
活発に奏されるヴァイオリン、ヴィオラそしてチェロ。
中間部では楽器たちは力強く。
トリオではチェロの動きがに面白さが。  
コーダで始めの主題が現れ活発に終わる第3楽章。
活発で元気溌剌の楽章でしょうか。

第1ヴァイオリンが奏する明朗でリズム感のある旋律で始まる第4楽章。
この第1主題は親しみやすい旋律で愉しげな雰囲気。第
1ヴァイオリンが明るく奏する主題を追いかけるヴィオラ。
2つの楽器は活気な雰囲気を織りなしているよう。
第2主題では躍動的に奏される4つの楽器たち。
弾む躍動感。
展開部と再現部での第1主題も印象的な趣。
チェロの活躍にも耳を奪われます。
幾度も耳にするうちに第1主題に魅了されるようになりました。 
休止の後に速度を上げて一気呵成に奏されて閉じられる曲。


昔々、聴いた時よりも何倍も「良い曲だなぁ」と心の中で独り言。
今回、聴いてみて第2楽章は相変わらずのお気に入りですが
第1楽章の第1主題と第4楽章の第1主題にも多いに魅了されました。
特に第4楽章の第1主題は幾度も聴くうちに
懐かしさのようなものさえ感じてしまいます。
今回、聴き直し第4楽章がこの曲での一番のお気に入りの楽章になったような。
曲を聴き終え初めて耳にするような新鮮さを感じています。

モスクワ弦楽四重奏団には期待と言う文字を抱いていなかったのですが
今まで聴いてきた演奏の中では好感を抱きました。
温もりを感じさせる演奏。優しく柔らかな演奏。
情感も豊かに漂い耳を傾けていてホッとする演奏です。
心に染み入る演奏です。
未だ嘗てこの曲の愛聴盤と言えるものはなかったのですが
モスクワ弦楽四重奏団のディスクが愛聴盤、第1号になりそうです。

今回初めて知ったモスクワ弦楽四重奏団。
かなり興味が湧いてきました。
チャイコフスキー・エディションに彼らの演奏で3曲の弦楽四重奏曲が
収録されており喜ばしい限りです。

チャイコフスキーの弦楽四重奏曲も耳を傾けてみると良いものですね。

                  
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Comment

Re: 「アンダンテ・カンタービレ」以外は・・・

burleskeさま
コメントをいつもありがとうございます。

チャイコフスキーの弦楽四重奏曲第1番では第2楽章の「アンダンテ・カンタービレ」だけが有名ですものね。
第1番全楽章じっくりと耳を傾けたのは今回が初めてのような気がします。
良いですね。

ボロディンの第2番・・・昔、求めたディスクにチャイコフスキー、ドヴォルザークとともにボロディンの第2番も収録されていました。
この曲もじっくり聴いたことがないので改めて聴いてみますね。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2017.02/26 19:50分
  • [Edit]

「アンダンテ・カンタービレ」以外は・・・

チャイコフスキーの弦楽四重奏曲全集はボロディンQ盤を持っていますが、「アンダンテ・カンタービレ」以外はあまり印象に残っていません。
改めてじっくりと聴いてみたいと思います。

懐かしくて親しみやすい旋律のロシアの弦楽四重奏曲では、ボロディンの第2番も良いですよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2017.02/26 12:11分
  • [Edit]

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