♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.378 ブラームス:「ピアノ三重奏曲第3番」 by ボザール・トリオ

ベートーヴェンのピアノ三重奏曲に惹かれている昨今。
ふと、ブラームスのピアノ三重奏曲を聴いてみたくなりました。
初めて聴く第3番。
演奏はボザール・トリオです。


               ブラームス:ピアノ三重奏曲第3番
             ボザール・トリオ フィリプス録音全集より

               
          378;ブラームス:ピアノ三重奏曲第3番 ボザール・トリオ
                       (収録曲)
            ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番 ロ長調 Op.8
                    ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調 Op.101

                      ボザール・トリオ
                   メヘナム・プレスラー(P)
                   イシドア・コーエン(Vn)
                   バーナード・グリーンハウス(Vc)
                      (録音:1986年)


           第1楽章:Allegro energico ハ短調 3/4拍子
           第2楽章:Presto non assai ハ短調 2/2拍子
           第3楽章:Andante grazioso ハ長調 3/4、2/4拍子の混合
           第4楽章:Allegro molto ハ短調 6/8拍子


この曲はブラームスが1886年5月から秋までスイスのトゥーン湖畔に
滞在していた際に作曲されたそうです。
この年、ブラームス53歳頃でしょうか。
因みに11月には弟のフリッツが逝去とのこと。

当時のブラームスの備忘録によるとこの滞在中に歌曲、合唱曲や
「チェロ・ソナタ第2番」、「ヴァイオリン・ソナタ第2番」とともに
ピアノ三重奏曲が完成されたそうです。

ブラームスは1886年からの3年間、毎夏をスイスの雄大な風景に囲まれた
トゥーン湖の畔のホーフシュテッテンで避暑をしたそうです。
トゥーンの滞在中には多くの室内楽作品が作曲されたとのことです。
トゥーン滞在中にブラームスは週末ごとにベルンの親友ヴィットマン宅に行き
室内楽のアンサンブルを楽しむことが常だったそうです。
ブラームスは室内楽にかなり魅力を感じていたとのこと。
トゥーンでの最初の避暑を過ごした1886年に作曲されたピアノ三重奏曲第3番。
この年はブラームスにとっては悲しみも悩みもない愉しい幸福な時期だったそうです。
生涯のうちで最も精力的に創作活動を続けることができた年でもあったとのことです。

私的初演は曲の完成後、間もなく親友のヴィットマン宅で行われたそうです。
公開初演は1886年12月30日にブダペストにおいて
イェーネ・フバイのヴァイオリン、ダーヴィト・ポッパーのチェロ
そしてブラームス自身のピアノで行われたそうです。


ボザール・トリオで聴くブラームス、ピアノ三重奏曲第3番

激しく力強い第1主題で始まる第1楽章。
ピアノは渾身の力を感じさせるような打鍵。
弦の力強さ。
そのうちにピアノと弦楽器で刻まれる切れの良いリズム。
闊歩するような趣のリズムが印象に残ります。
第2主題になり弦が奏する穏やかな歌のような調べ。
寄り添うように伴奏をするピアノ。
調べには流麗さも。
静かに奏された後に力強い和音で閉じられる楽章。

第2楽章はスケルツォに相当するとのことです。
ピアノと弦楽器とが急いたように奏され始まる第1部。
リズミカルな感じの中にも仄暗さを感じさせるピアノ。
第2部でピアノに郷愁を感じさせるかのような趣も。
中間で弦が奏する茶目っ気を感じさせるユーモア。
あたかも照れ隠しのような意外性を感じるユーモアです。
静かに閉じられる第2楽章。

第3楽章の拍子は3/4拍子と2/4拍子が混合したものになっているとのことです。
ヴァイオリンがチェロを伴奏に穏やかに奏されて始まる第3楽章。
柔和な調べ。
調べは弦楽器たちからピアノへと移り繰り返され。
再び現れる旋律はヴァイオリンを主奏にチェロの伴奏で穏やかに。
繰り返すピアノはトリルで装飾的に花を添えているよう。
柔和に語り合うピアノと弦楽器たち。
雰囲気に少し明るさが現れ語り合うピアノと弦楽器たち。
再現部は回想にように感じられるものがあります。
静かに奏され曲の終わりかと思っていると
強音で和音が出され凛とした趣で第3楽章の終わりに。
第1楽章と同じような楽章の終わり方に決意のような意志力を感じます。

ヴァイオリンは軽快に、ピアノは活発に奏されて始まる第4楽章。
力強さ、激情が混沌とした雰囲気のようにも感じられるこの第1主題。
ピアノのアルペッジョに乗り奏される弦楽器。
第2主題ではピアノは柔和に。
スタッカートで始まる展開部では活気が感じられます。
ピアノと弦楽器が奏する情熱的な世界を経て
明るく始まるコーダ。
弦楽器たちは歌を歌うかのように伸び伸び。
冒頭、第1主題の激しさがピアノと弦楽器で奏され
渾身の力強さを感じさせつつ締めくくられる曲。


力強く雄大な趣を感じる曲。
3つの楽器だけにも拘らず大きなスケールを感じてしまいます。
旋律に支配をされグイグイと引き込まれ
旋律の進行に捕らわれているうちに曲が終わってしまいました。
ブラームスの曲を聴いているとつい季節に例えたくなってしまいます。
この曲は真夏、灼熱の夏を連想してしまいます。
しみじみ・・・とは無縁の世界がこの曲に拡がっているように感じられます。

ボザール・トリオの演奏を耳にすると常にプレスラーのピアノに
耳を奪われてしまいます。
ピアノが主人公なのですからピアノの存在が大きいのは
当然と言えば当然なのですが。
この曲でもプレスラーのピアノに自然に惹き込まれてしまいます。
此処で聴かせてくれる活き活きとしたピアニズム。
強音での力強さには渾身の力を感じます。
エネルギッシュな打鍵。
アルペッジョが活躍する第4楽章でのプレスラーのピアノもまた印象的。
ボザール・トリオの演奏は情熱的な雰囲気に満ち華麗さをも感じさせるようです。

プレスラーは1955年に結成されたボザール・トリオの結成者で
プレスラーただ一人が交替することなくトリオを支えてきたそうです。
今のところメンバーではヴァイオリンのコーエン、チェロのグリーンハウスとの
トリオの演奏が気に入っています。

                  
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Comment

Re: ブラームスのピアノ・トリオは・・・

burleskeさま
いつもコメントをありがとうございます。

初めてブラームスのピアノ三重奏曲第3番を聴いたのですが、この曲も素晴らしいですね。
第1番の方が親しむことができる感じも・・・・。

ボザール・トリオの演奏ではこちらの86年の録音の方がお好きとのことですね。
66年録音盤は初期メンバーのダニエル・ギレがヴァイオリンなのですね。
こちらのBoxには録音年代が異なる同曲演奏が収録されているのも魅力ですね。
Box購入に際し、迷っている時にburleskeさまのコメントを拝読して決心が付いたBox。
このBoxもよく聴いています。頑張って、奮発をして求めて良かったです。

burleskeさまはルービンシュタイン、シェリング&フルニエの演奏に聴き惚れてしまうとのこと。
ルービンシュタイン・コンプリート・アルバムコレクションに収録されていたのですね。
未だに聴いていないのですよ。
ルービンシュタインのBoxを求めた当時はブラームスはまだ遠い存在の作曲家だったように思います。
現在、収録曲を見てみると当時よりも作品、作曲家への関心が拡がってきているように思います。
久し振りに収録曲を見て、聴きたい曲が次々と出てきました。
先ずはburleskeさまが聴き惚れたというルービンシュタイン、シェリング&フルニエで聴いてみますね。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2017.03/13 20:03分
  • [Edit]

ブラームスのピアノ・トリオは・・・

ブラームスのピアノ・トリオだと第1番が一番馴染みがありますが、第3番も良いですよね。
ボザール・トリオの演奏は66年録音もありますが、僕もこちらの86年盤の方が自然体のような感じがして好きですね。 

それから、ルービンシュタイン、シェリング&フルニエ盤を久しぶりに聴いてみましたが、やはり聴き惚れてしまいました。
他にスーク・トリオも良いですよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2017.03/12 19:38分
  • [Edit]

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