♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

Entries

Op.379 グラズノフ:「ヴァイオリン協奏曲」 by ヴェンゲーロフ;アバド&ベルリン・フィル

今日もまた初めて聴く作曲家グラズノフの作品です。
先日お寄せいただいたコメントにグラズノフの名前があり
作品を聴いてみたいと思ったのですが,何と作品が一つも思い浮かばないのです。
作品を調べてみると各ジャンルにおいて多く作曲をしていることを知りました。

やはり関心を抱くのはヴァイオリン協奏曲。
初めて聴くグラズノフの作品。
ヴェンゲーロフのテルデック&EMI録音集よりヴァイオリン協奏曲を。
演奏はヴェンゲーロフ、アバド&ベルリン・フィルです。


                 グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲
               ヴェンゲーロフ;アバド&ベルリン・フィル
          マキシム・ヴェンゲーロフ~テルデック&EMI録音集より

           379:グラズノフ:マキシム・ヴェンゲーロフ テルデック&EMI録音集
                           (収録曲)

             チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
             グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲 Op.82
 
                    マキシム・ヴェンゲーロフ(Vn)
                    クラウディオ・アバド(指揮)
                    べルフィン・フィルハーモニー管弦楽団
                     (録音;1995年5月 ベルリン)


                 第1楽章:Moderato イ短調 4/4拍子
                 第2楽章:Cadenza : Andante sostenuto
                 第3楽章:Allegro イ長調 6/8拍子


作曲されたのは1904年だそうです。
手持ちの解説書によると曲の構成は2楽章構成となっており
カデンツァを第1楽章に含めてあります。
3楽章構成、2楽章構成の考え方があるようですね。
ディスクには3楽章になっていますので一応、3楽章構成として。
楽章間に切れ目がなく連続して演奏されるのでウッカリと楽章が変わったことに
気付かないこともありました。
曲の主要主題は民族音楽から取り入れられているとのことです。

この曲はグラズノフの円熟期の代表作だそうです。
作曲したヴァイオリン協奏曲はこの曲のみとのこと。
グラズノフを「ロシアのブラームス」とする人もいるそうです。

             216
                    Leopold von Auer
               (1845年6月日-1930年7月15日)

初演は1905年2月(4月との説も)15日、サンクトペテルブルクに於いて
ロシア音楽協会のコンサートでレオポルト・アウアーをヴァイオリン独奏者とし
グラズノフ自身の指揮で行われたそうです。
曲はアウアーの協力のもとで作曲されアウアーに捧げられているとのことです。


独奏ヴァイオリンが奏する第1主題で始まる第1楽章。
夢見るような、幻想的な趣も感じられる主題。
独奏ヴァイオリンが奏する三連音符の上行及び下降音階では
ヴェンゲーロフが奏する滑らかさに耳を奪われます。
第2主題の穏やかなヴァイオリンの歌。
清明な調べで惹かれます。
オーケストラの深い響きのある演奏を経て現れる新しい主題。
この主題もまた独奏ヴァイオリンの夢見るような、美しい調べ。印象的です。
伴奏のハープも印象に残ります。
ヴァイオリンとハープの夢見心地な美しい調べ。
甘美な歌を歌うヴァイオリン。 
聴き惚れてしまい気が付くと第2楽章に。

緩徐楽章とは言えオーケストラの力強さで始まる第2楽章。
前半ではヴァイオリンは情熱的な雰囲気で。    
後半になり優雅な趣に。
そして続くカデンツァ。
幻想的な美しさ。
ピッツィカートを境に重音奏法とトリルでは耳を奪われ
鑑賞する立場でありながら緊張感に。
カデンツァを終え、チェロとコントラバスが奏されつつ第3楽章に。

今までの夢見るような雰囲気から一転して始まる第3楽章。
ファンファーレのように勢いよく奏されれるトランペット。
颯爽とした管楽器と溌剌とした独奏ヴァイオリンが奏する第1主題。
ロシア民族舞踏風のリズムとのことで聴いていても親しみを感じるようです。
第2主題でも生気を感じさせる独奏ヴァオリン。
ヴァイオリンとオーケストラの活き活きとした趣には壮麗さも。
明るく愉しげに奏される独奏ヴァイオリン。
曲は燦々とした煌めきを感じさせるような雰囲気。
次第に生気に満ちた曲想に。
トライアングルも加わり独奏ヴァイオリンのフラジョレットも面白く。
祝祭でもあるかのような明るいく陽気な雰囲気。
力強く溌剌と奏され華やかさとともに閉じられる曲。


曲が終わり、いつもの溜め息が出ました。
第1、第2楽章には夢見心地に耳を傾け
第3楽章になり気分はすっかり覚醒。

初めて耳にしたグラズノフの曲。
音楽に漂う美しさ。
静寂の中にキラリと光るような美しさ。
清明な美しさのように感じられ好感を抱きます。

ヴェンゲーロフの演奏を初めて聴いたのはブラームスの
ヴァイオリン協奏曲だったように思います。
特別、印象に残る演奏と感じることもなく・・・この Boxも 暫く手にすることもなく
月日が流れました。
グラズノフのヴァイオリン協奏曲のお陰でヴェンゲーロフのヴァイオリンに
目覚めた(?)ような気がしています。
この曲ではヴァイオリンの音色は繊細な柔らかさを感じます。
第3楽章では力強さも発揮。
ヴェンゲーロフが使用しているヴァイオリンは1727年製の
ストラディヴァリウス『ル・レーニェ』とのことです。
未聴のディスクが多いのですが、この Box を改めて聴き直してみたくなりました。


いつもの蛇足です。オバサンの井戸端会議。自分のメモ。
伊熊よし子著「ヴェンゲーロフの奇跡」(共同通信社刊)から
このディスク、アバド&ベルリン・フィルとのグラズノフのヴァイオリン協奏曲に関する記述がありましたので、他の記述ともども引用をさせていただきつつ。

先ずはこのディスクに関する記述から。
1995年、マキシムはアバドの指揮、ベルリン・フィルとの共演でチャイコフスキーとグラズノフのヴァイオリン協奏曲の録音を行ったそうです。
この時にマキシムが使用していたヴァイオリンはストラデイヴァリウス『ル・レーニェ』(1727年製)とのこと。
この『ル・レーニョ』は後述のパリ公演で貸与されたものだそうです。
コンサートの前日に『ル・レーニェ』を受け取り、その足でリハーサル会場へ行ったそうです。
『ル・レーニェ』に出合いマキシムは本当に自分を理解してくれる親友を得たような気持ちで胸が熱くなったそうです。
『ル・レーニェ』はすっかりマキシムに馴染み楽器と一体となった演奏が可能になったとのことです。
マキシムはこの2曲の録音を『ロシア・アルバム』と呼び、その後何度も聴き直しているとのこと。

アバドとマキシムは初めて会った時から気が合い、ジョークを言い合う仲だったそうです。
アバドは「マキシム、マエストロなんて絶対呼ばないでくれよ。クラウディオでいいからね。」
マキシムはアバドには何でも素直に話すことができたそうです。
いつも2人は冗談を言い合っていたため、ステージで目が合うと笑い出しそうになったとか。
マキシムは本番ではできる限りアバドのタクトだけを見て、顔を見ないようにし、アバドもマキシムのヴァイオリンと弓に目線を合わせていたそうです。
そして演奏が終わると二人は顏を見合わせて、思い切り笑う、そのような状態が続いたそうです。

ヴェンゲーロフは17歳の時にパリの公演でアバド&ベルリン・フィルと共演する機会に恵まれたそうです。
その時の演奏曲はブラームスのヴァイオリン協奏曲だったとのこと。
マキシムは初めて取り組む曲だと知ったアバドは半年前に電話をしてきて「もう練習を始めたんだろうね」と。
マキシムは「いいえ、まだです」との返事。
当時、マキシムはコンサート活動が多く、遊びたい気持ちもあり、公演のギリギリになり新しい作品に取り掛かるのが常だったとのこと。
それを察知したアバドは定期的にマキシムに電話をしたそうです。
コンサートの一ヶ月前にマキシムに電話をしたアバドはマキシムが練習を始めたばかりだと知りアバドの声には焦りがあったそうです。
「急がないと時間がないよ、急いで。それで、どんなカデンツァをやるんだい?」
「いえ、まだカデンツァまでいっていないんですよ。第1楽章だけで・・・・」(略)
公演の一週間前になりアバドからの電話。
「カデンツァは選んだかい?」。 まだ、決まっていなかったマキシムに「すぐにカデンツァを決めなさい。もう、一週間しかないんだよ」とアバド。
「では、自分で書きます」とマのキシムの返事に絶句するアバド。
マキシムは部屋に籠って2時間でカデンツァを書き上げたそうです。
   (まとまりのない長い井戸端会議になってしまいました)

                 

Comment

Re: ヴェンゲーロフのグラズノフは・・・

burleskeさま
コメントをありがとうございます。

ヴェンゲーロフのグラズノフの演奏はあまり印象に残っていないそうですね。
グラズノフではないのですが、他のどの作品(あくまでもお気に入りの曲だけですが)を聴いても印象に残るものがなかったのです。
逆にそれがヴェンゲーロフに対する関心になりヴェンゲーロフの奇跡」という本が目に付き入手して読んでみました。
彼が音楽、演奏をどのように捉えているのか知りたくなってしまいました。
で、本を読んでみたものの・・・。
このグラズノフの作品に出合うことがなければ今でもヴェンゲーロフのBoxは眠り続けていたと思います。

グラズノフのヴァイオリン協奏曲はハイフェッツ、ミルシテインがお気に入りとのことですね。
やはり他の演奏も聴いてみたいですね。
パールマンのBoxにも収録されていたのですが、まだ聴いていなくて・・・。

グラズノフの作品でburleskeさまがお挙げになられているバレエ音楽「四季」も初めてです。
交響曲第5番がお気に入りだそうですね。
先日のボロディンの交響曲第2番、そしてグラズノフの第5番、いつか聴いてみたいと思います。

> それにしても、ボロディンとかグラズノフとか、ロシアの作曲家の作品のメロディーにはどこか懐かしくて引き付けられるものが多いようですね。ドイツ系とはまた違った魅力があって良いですよね。
 今までほとんど気付くことがなかったのですが、先日来、チャイコフスキー、ボロディンを聴いてきて今回のグラズノフ。
burleskeさまのおしゃるように「ドイツ系とはまた違った魅力」に惹かれるようになってきました。
ロシアの作曲家の作品で私が聴いたことのない魅力のある作品がまだまだ沢山あるのでしょうね。
魅力を秘めた未知、未聴の作品・・・出合いを夢見ています。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2017.03/20 20:06分
  • [Edit]

ヴェンゲーロフのグラズノフは・・・

ヴェンゲーロフ&アバドのグラズノフは僕も持っているのですが、正直あまり印象に残っていません。改めてじっくりと聴いてみますね。
グラズノフのヴァイオリン協奏曲はハイフェッツとミルシティンがお気に入りです。
グラズノフの作品ではやはりヴァイオリン協奏曲が有名ですが、バレエ音楽「四季」も比較的よく知られていますね。
ちなみに僕は交響曲第5番が気に入っています。

それにしても、ボロディンとかグラズノフとか、ロシアの作曲家の作品のメロディーにはどこか懐かしくて引き付けられるものが多いようですね。ドイツ系とはまた違った魅力があって良いですよね。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2017.03/19 20:15分
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 現在非公開コメント投稿不可です。

左サイドMenu

プロフィール

lumino

Author:lumino
音楽が日々の活力源になっています。
特に音楽知識のないクラシック・ビギナーに等しいのですが、「ただ、ひたすらに」をモットーに鑑賞をしています。
日々の生活に無くてはならないのが音楽と本です。
また2羽の小桜インコの兄弟は大切な家族です。

最新記事

lumino

右サイドメニュー

♪ こんにちは ♪

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

ブログ内検索

*翻訳*