♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.384 ベートーヴェン:「ヴァイオリン・ソナタ第7番」 by フランチェスカッティ&カサドシュ

ベートーヴェンヴァイオリン・ソナタは好みのジャンルでもあり
一応全10曲を聴いた・・・つもりでいました。
「こんなに良い曲だった?いままで何を聴いていたのか」と思うことが
多くなっている昨今です。
今回ソナタ第7番の第2楽章に耳を傾けつつ同じ問いかけを。
「この曲の何を聴いていたのか?」

待ち焦がれていたディスクが届きました。
いつもお邪魔をさせていただいているブログでブラームスのヴァイオリン協奏曲
フランチェスカッティ;オーマンディ&フィラデルフィアO.の演奏の記事を拝読しました。
ブラームスのヴァイオリン協奏曲ともなると・・・相変わらず惹かれ続けています。
フランチェスカッティの演奏では2種のディスクで聴いておりました。
オーマンディ&フィラデルフィアO. の演奏も是非、聴いてみたく求めたのが
こちらの Box 「フランチェスカッティ名演集」。
10枚組の廉価盤でとても助かります。
収録曲にベートーヴェンヴァイオリン・ソナタ第7番が目に付き
ブラームスをさて置いて早速、聴いてみました。
フランチェスカッティ&カサドシュの演奏です。

             ベートーヴェンヴァイオリン・ソナタ第7番
                 フランチェスカッティ名演集より

           384:ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7番フランチェスカッティMilestones of a legend
                        (収録曲)

         ベートーヴェンヴァイオリン・ソナタ第7番 ハ短調 Op.30-2
                   ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調 Op.30-3

                  ジノ・フランチェスカッティ(Vn)
                  ロベール・カサドシュ(P)
                      (録音:1953年)

           第1楽章:Allegro con brio ハ短調 4/4拍子
           第2楽章:Allegro con brio 変ニ長調 2/2拍子
           第3楽章:Scherzo. Allegro ハ長調 3/4拍子
           第4楽章: Finale. Allegro – Presto ハ短調 2/2拍子



作品30の3曲のヴァイオリン・ソナタ
 第6番 作品30-1
 第7番 作品30-2
 第8番 作品30-3
は1801-02年にかけて書かれたそうです。

この年1802年に交響曲第2番のスケッチをほとんど済ませたベートーヴェン
5月からウィーンの郊外ハイリゲンシュタットに半年の間滞在したそうです。
この滞在中に交響曲第2番、この作品30の3つのヴァイオリン・ソナタそして
作品31の3つのピアノ・ソナタを次々と完成させていったとのことです。
ベートーヴェン31歳-32歳の頃でしょうか。

1798年頃から自覚されていた難聴の兆候がハイリゲンシュタット滞在の頃には
一層悪化した時期だったそうです。
そして10月に書かれたのが「ハイリゲンシュタットの遺書」。
余談になりますが「ハイリゲンシュタットの遺書」についての平野昭氏の記述を引用。

 「『遺書』が伝えているのは死にゆく者の言葉ではない。
  あらゆる苦難を克服した者の精神的清算と力強い決意に燃えた
  新しい生への宣言である。
  『遺書』を認めた彼はこの後、すぐに分厚いスケッチ帳を抱えてウィーンに戻り
  これまでにない充実した筆致で次々と傑作を完成させてゆくのである。」


               384ベートーヴェン ヴァイオリン.ソナタ第7番 ロシア皇帝アレキサンドル1世
                Aleksandr Pavlovich Romanov
             (1777年12月23日 - 1825年12月1日)

ヴァイオリン・ソナタ作品30の3曲はロマノフ朝第10代ロシア皇帝
アレキサンドル1世に献呈されたとのことです。


フランチェスカッティ&カサドシュで聴く
ベートーヴェン、ヴァイオリン・ソナタ第7番

ピアノで奏される緊張した趣の第1主題で始まる第1楽章。
すぐに同じ旋律を繰り返し奏されるヴァイオリンからも厳しさのような雰囲気が。
伴奏のピアノの左手は荒々しさを感じさせる力強さ。
激しく熱情的な経過部を経て現れる第2主題。
付点リズムで軽快に奏されるヴァイオリンとピアノ。
2つの楽器は弱音から強音へのクレッシェンドを繰り返し
ドラマティックな雰囲気に。
強音のまま展開部に。
漂う熱気から穏やかな旋律がヴァイオリンに奏されるのも束の間の一息。
再現部での明るく弾むようなヴァイオリンとピアノの第2主題も印象的です。
コーダに入りここでも弱音から強音へのクレッシェンドが
激しい熱気を醸し出しているよう。
盛り上がりの中でドラマティックに閉じられる第1楽章。
息を付かせないような気迫を感じる楽章でしょうか。

ピアノがゆっくりと思索をするかのように奏されて始まる第2楽章。
美しく柔和な旋律を奏するピアノ
ヴァイオリンも優しく悲しげに奏され
美しい旋律です。素朴な調べです。
美しさの中に悲しみの影が漂い染み入るような調べです。
同じ旋律を奏するヴァイオリン。
より一層、強い感銘を受けます。
ピアノとヴァイオリンの優しい対話のように続く調べ。
フランチェスカッティとカサドシュが各々に
一音一音を慈しむように紡ぎ出す旋律。
ヴァイオリンが奏する美しい歌には魅了されます。
昔はこの旋律の美しさに気付くことがなかったにも拘らず
昔から聴き馴染んでいる旋律のように感じられます。
長年、心の中に根を張っているような調べで親しみ、懐かしさに似た感覚。
不思議な感覚を抱きつつ飽くことなく耳を傾けてしまいます。
静かに閉じられる第2楽章。
ピアノとヴァイオリンの美しく平和な歌の楽章でしょうか。

溌剌とした明るいピアノの旋律で始まる第3楽章。
明朗、軽快なピアノとヴァイオリン。
この主部に漂う明るく愉しげな雰囲気。
ヴァイオリンとピアノが愉しげに小躍りをしている情景を思い描いてしまいます。
カサドシュのピアノの軽やかでリズミカルなタッチが印象的。
トリオではピアノとヴァイオリンが聴かせてくれる穏やかな歌。
溌剌とした明るさでり閉じられる第3楽章。

ピアノの低音域で素早く奏され始まる第4楽章。
第1楽章と同じような緊張感が漂っているようです。
すぐに強音になり気迫が迸るよう。
切れ味鋭く奏されるピアノとヴァイオリン。
束の間、顏を見せる流麗な美しい調べ。
再び溌剌と漲る活気。
ヴァイオリンとピアノの迫力のある峻烈な応答。
力強く激しい気迫のうちに迎える曲の終わり。


緊張感溢れる第1楽章。
美しく平和の歌の調べの第2楽章。
溌剌と明朗な第3楽章。
そして終楽章の迫力、気迫。

フランチェスカッティ&カサドシュ。
第2楽章に惹かれ聴き始めたものの・・・・。
第4楽章での気迫、迫力には圧倒されます。
カサドシュのピアノには馴染み薄でしたが
第3楽章のメリハリの効いたピアノ・タッチを耳にして
ピアノ・パートにも目が覚めるようです。

曲が終わり、第1楽章と第4楽章は息を呑む想い。
対照的に第2楽章の穏やかで平和な美しさを湛えた第2楽章には
すっかり魅了されます。
第2楽章では他の演奏からはあまり感じられなかった悲しげな表情が
この2人の演奏からはハッとするように感じられるようです。
第5番の柔和な長閑さと、第9番の気迫がこの曲に凝縮されているようにも
感じます。

フランチェスカッティ&カサドシュの演奏で
ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集をいつか・・・と夢を抱き始めました。

ブラームスのヴァイオリン協奏曲がお目当てで求めた Box ですが
早々とベートーヴェンに寄り道をしてしまいました。
お目当てのブラームスをこれから楽しみにしつつ。

                  
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Comment

Re: ヴァイオリン・ソナタ第7番といっても・・・

burkeskeさま
コメントをいつもありがとうございます。

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第7番は私も特別に印象に残っていなかったのですが、聴いてみると・・・良いですね。
burleskeさまはフランチェスカッティ&カサドッシュのヴァイオリン・ソナタ全集をお持ちとのことで、お好きな演奏なのですね。
全集の方は新しい録音で、私が聴いたのは1953年の旧録音の方だったのですね。
てっきり全集も同じ時期の録音と思い込んでいました。
コメントを拝読し早く全集を聴きたくなってきました。
特に好きな第5番の「春」を聴いてみたいです。

フォーレのヴァイオリン・ソナタも良いそうですね。
まだフォーレのヴァイオリン・ソナタを聴くことがないままです。
取り敢えず手元にある他の演奏者のディスクで聴いてみますね。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2017.04/24 19:59分
  • [Edit]

ヴァイオリン・ソナタ第7番といっても・・・

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第7番といっても、すぐには旋律が思い浮かばないのですが、聴いてみると良いですよねぇ。
フランチェスカッティ&カサドシュのベートーヴェンのソナタは全集を持っていますが、僕も好きな演奏です。
第7番の録音が1961年となっているので、luminoさまの聴かれた演奏とは別みたいですね。

フランチェスカッティ&カサドシュでは、フォーレのヴァイオリン・ソナタも良いですよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2017.04/23 21:08分
  • [Edit]

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