♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.390 ブルックナー「交響曲第9番」 by クレンペラー&ニュー・フィルハーモニアO.

滅多にブログに登場をしないブルックナー
第○稿やら第○版という違いが鑑賞をする前から苦手意識を持ってしまいます。
今回は思い切ってブルックナー交響曲第9番を。
ブルックナーの交響曲を聴き最初に気に入った作品です。
いざ、登場をしてもらったものの・・・どうなることやら、の心境。
お気に入りの指揮者クレンペラー&ニュー・フィルハーモニアO. です。

                  ブルックナー交響曲第9番
       ブルックナー交響曲集~クレンペラー&フィルハーモニアO.より


             390:ブルックナー:交響曲第9番(交響曲選集より) クレンペラー&フィルハーモニアO,
                        (収録曲)

              ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調 WAB.109

                 オットー・クレンペラー指揮
                 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
             (録音:1970年2月 ロンドン キングズウェイ・ホール) 


         第1楽章:Feierlich, misterioso「静かに、神秘的に」
         第2楽章:Scherzo. Bewegt, lebhaft - Trio. Schnell
               「動きをもって、生き生きと」
         第3楽章:Adagio. Langsam, feierlich「ゆっくりと、厳かに」


交響曲第9番に着手したのは第8番の初稿を完成した2日後だったそうです。
ブルックナーは譜面に「(愛する神に捧ぐ)Dem lieben Gott」と記したとのことです。
ポーランドのクラクフに所在が確認されている第1楽章のスケッチには
「1887年8月2日」との日付が記されているとのことです。
フェルディナント・レーヴェから交響曲第8番を拒絶されたブルックナーは
この新曲の創作に積極的に筆を進めることなく中断をし
数多くの旧作の改訂に取り組んだそうです。

第9番に本格的に着手をしたのは1891年に入ってからとのこと。
第1楽章は1893年12月に完成。
第2楽章は翌1894年2月、完成。
第3楽章は病気のために思うように書き進めることができなかったそうです。
1894年11月30日に総譜の完成に至ったとのこと。
1895年5月24日に終楽章に着手。11月30日まで補筆にかかったとのこと。
ブルックナーは余生を第4楽章の完成に捧げ、熟考を重ね、6種類もの総案を作り
総譜で再現部の終わり、コーダに入るところまで筆を進め体力が尽き中断。
翌1896年10月11日、午前中にこの曲に取り組んだ後
午後3時過ぎに死去をしたそうです。
曲は第3楽章の未完成作となったとのことです。

ブルックナーは生前に第9番の終楽章を完成できなかった場合
自作に「テ・デウム」を代用して使って良いと語っていたそうです。
第3楽章の後に「テ・デウム」を演奏されることもあるとのこと。

初演は1903年2月11日、フェルディナント・レーヴェの指揮で行われたそうですが
レーヴェにより大幅な書き換えがある形によるものだったとのこと。
原典稿による初演は1931年4月2日、ジークムント・フォン・ハウゼッガ―指揮
ミュンヘン・フィルハーモニーにより行われたとのことです。

出版:1903年に曲の初演の指揮をしたレーヴェが自分の名を明記せず
楽譜に相当に手を加えた総譜を出版したそうです。
その際、レーヴェは第4楽章の草稿が存在することを明らかにしなかったとのこと。
1934年に音楽学者のアルフレート・オーレルが曲の2種の版の楽譜を出版したそうです。
1種は草稿に忠実な原典版、もう1種は各楽章のスケッチと終楽章の75枚のスケッチを含むものであり、この2種は国際ブルックナー協会の全集版に収められているとのことです。
1951年にノヴァーク版、1963年にシェンフェラー版が発表されたとのこと。


クレンペラー&ニュー・フィルハーモニアO. で聴くブルックナー、交響曲第9番

弱く奏される弦を伴奏にホルンが静かに弱音で奏され第1楽章の始まり。
神秘的な雰囲気が漂う導入部です。
トゥッティでオーケストラの力強い高揚感。
第1主題では威厳を感じさせるトランペットの響きが印象的です。
ヴァイオリンのチェロのピッツィカートに続いて現れる第2主題。
弦が悠然とした趣で奏する穏やかで美しい旋律。
長く続くこの調べの美しさに哀愁も感じられるような。
いつまでも聴いていたい安らぎの歌として心に響くようです。
弦の弱いトレモロを伴奏に奏されるオーボエで始まる第3主題。
暫く続く雄大な趣。弦の重厚な響き。
ゆったりとオーケストラが歩を進めるかのように奏され
次第に音量を上げ力強く。
劇的な強烈さで叫ぶような金管楽器。
叫びが消えティンパニが弱音で響く中を重々しく奏される弦楽器たち。
再び第2主題の美しい調べが現れホッとした気分に。
ティンパニが連打し力強く閉じられる第1楽章。

弦楽器たちのリズミカルなピッツィカートの導入部で始まる第2楽章。
主題の野性味を帯びたリズムが印象的で惹かれるリズムです。
オーケストラは大胆に生き生きと奏されつつクレッシェンドで勇壮な趣に。
野性的な雰囲気が漂うこの主題は特に印象に残ります。
中間部でも軽やかなリズムに乗って奏される木管たち。
再び導入部の旋律を奏するオーケストラ。
この緊張感が伴うリズムは脳裏に刻まれ幾度聴いても新鮮。
リズムは途切れ総休止に。
現れる第2主題は美しく抒情的な調べ。
交互に現れる第1主題と第2主題。
主題が変わるたびに緊張感を抱いたり
伸びやかな弦楽器たちの調べにホッとしてみたり。 
再び現れる冒頭導入部のピッツィカート。
ティンパニの響きは緊張感を高めるよう。
野性的な趣を添えるトランペット。
勇壮で野性的な雰囲気で力強く奏され終わる第2楽章。

第3楽章の終わりには交響曲第8番のアダージョ、第7番の冒頭主題が
浄化された形で現れるそうです。

ゆったりとした旋律で重々しく始まる第3楽章。
暫し続く重厚な旋律。
緩やかに荘厳な趣で奏される金管楽器。
このパートをブルックナーは「この世からの別れ」と呼んだとのことです。
続く第2主題。
弱音で小刻みを奏されるヴァイオリンを伴奏に伸びやかに奏される金管楽器。
平安の調べのよう。
弦楽器たちの悠とした流れを想わせる調べは美しい歌。
弦のピッツィカートに静かに呼応する管楽器たち。
混沌とした雰囲。相反して光明のようなものを感じたり。
曲は回想をするかのように流れて行くように感じられます。
深々として重厚なオーケストラの響きに
あたかも天国の門が開かれたような明るさも感じます。
音量が落ち静かに奏される調べの清澄さは俗世とは隔絶され
すべてが澄み渡っているかのよう。
オーケストラが一体となり清明な世界を音として紡ぎだしているような印象を受けます。
ゆったりと奏され旋律は時の流れに終わりがなく永遠に続く時間のよう。
永遠の命の象徴のようにも想われます。
頭の回路が次第に宗教的な思考になってしまったようで・・・。
耳を傾けつつ、ブルックナーはどのような心情でこの楽章の筆を進めたのか
想いあぐねてしまいます。
気が付くと曲の終わりに。


今回聴いたディスクはクレンペラー没後40周年記念の
アニヴァーサリー・エディション(2012年発売)だそうです。
クレンペラーがEMIに遺したブルックナーの交響曲より6曲(第4,5、6、7,8、9番)を
まとめて収録したものだそうです。

以前は冗長としか感じられなかったブルックナーの作品。
第9番の第1楽章に耳を奪われ
第2楽章ではブルックナーの音楽に抱いているイメージに意外性を感じます。
好ましい意外性であり魅力を感じます。
第3楽章では耳を傾けているうちに次第に連想、想像が脳裏を占めるようになったり。
冗長と感じる間もなく惹かれつつ聴いた第9番。

ブルックナーの交響曲はあまり聴く機会がないのですが
数種、聴いた中でのお気に入りになりました。
重厚な響き、そしてテンポは遅いように感じる部分もありましたが
それもプラス因子になっているようです。
求めてから既に1年が経過してしまうこちらのディスクたち。
気長に耳を傾けて行きたいものです。

ところで、クレンペラーのこの演奏は原典稿なのでしょうか?それとも?
ご教示いただけると幸いです。
ブルックナーの交響曲はできれば原典稿で聴きたいと望んでおります。

                
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Comment

Re: おはようございます〜

rudolfさま、こんばんは。
コメントをいつもありがとうございます。
読み逃げの日々が続き、ご無沙汰をしていますm(__)m
当地方は今日が梅雨入りだそうです。

ブルックナーの第9番を初めて聴いたのが中学生の時だったそうですね。
中学生時代にはブルックナーの名前さえ知らず、でした。
昔々、LP時代に友人が第4番を求めカセット・テープにコピーをさせていただき、初めてブルックナーを聴いたのですが・・・チンプンカンプンでした。
以来、長い間そのような状態が続いていました。
第9番を聴き「目(耳)から鱗」になったようです。

ruodlfさまが中学生の頃に初めてお聴きになられた第9番はカラヤン&ベルリン・フィルの演奏だったそうですね。
近年、私もカラヤン&ベルリン・フィルで全集を手にしました。
改めて聴いてみました。品のある演奏でしょうか。

4楽章までの完成版をお聴きになられたことがあるそうですね。
違和感を覚えられたそうでうね。
第4楽章は音楽学者が頭で創造した音楽になってしまっているのでしょうか。
もしかして、ブルックナーが聴いたら驚くかも・・・ですね。
まだ完成された4楽章の第9番を聴いたことがないのです。
いつか聴いてみたいと思います。(^^♪
  • posted by lumino
  • URL
  • 2017.06/07 20:31分
  • [Edit]

おはようございます〜

luminoさま おはようございます…

お久しぶりです
梅雨入りしそうですね
なかなかコメができなくて…

ブルックナーの9番 初めて聴いたのが中学生のころで カラヤン ベルリナー・フィルハーモニカーとのDGの昔の録音です 不思議な曲だったのを覚えています

この曲はやはり3楽章で終わっている方がイイかもしれませんね、4楽章までの完成版も聴いたことがありますが、違和感を感じますね… あの静けさで終わっている方が好きですね  
クレンペラーはまだ聴いていないのです;; 爆
(ミ`w´)彡━━┛~~ ' ぷっくぷく~~~
  • posted by rudolf2006
  • URL
  • 2017.06/07 08:31分
  • [Edit]

Re: クレンペラーのブルックナーは・・・

burleskeさま
コメントをいつもありがとうございます。

クレンペラーの演奏を聴きつつやはり気になるのが第○稿、○版でした。
クレンペラーのこちらの演奏はノヴァーク版とのことで、ありがとうございました。
何も分からずに聴いているのですから・・・オメデタイかも、ですね。
第9番は原典稿との違いがあまりないとのことですね。
他にレーヴェ版というのもあるのですね。
どのように違うのか、やはり聴いてみたくなってしまいます。

ブルックナーの交響曲全集で初めて求めたのがパーテルノストロ&ヴュルッテンベルク・フィルの超廉価盤でした。
古典派サロンの時代に徹夜をして初めて聴いた懐かしい想い出があります。
当時も第○稿、○版については理解できずに、他の御方の記事を拝読したりコメントにて教えていただいたものでした。
未だに、難しくて・・・。
burleskeさまにも当時、お世話になった記憶も・・・。

改めて第8番も聴きたいと思っているのですが、○版によりだいぶ違うとのことですね。
第9番を聴き、ブルックナーも嵌り込みそうな魅力を初めて感じています。
悩ましきブルックナーの交響曲。でも魅力を感じてしまうようになりました。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2017.06/05 20:04分
  • [Edit]

クレンペラーのブルックナーは・・・

クレンペラーのブルックナーは重厚ですが、聴き応えがありますよね。
クレンペラーの第9番はノヴァーク版での演奏ですが、原典版との違いはそんなに感じられないと思いますよ。正直、僕にはレーヴェ版以外はどの版も同じように聴こえます。
第8番みたいに大きな差はないので、第9番の場合、版の違いはそんなに気にしないでよいと思いますよ。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2017.06/04 20:56分
  • [Edit]

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