♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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カラヤンを知りたくて~「素顔のカラヤン」真鍋圭子著

一昨年、2008年がカラヤンの生誕100年。
昨年2009年が没後20年でしたから、
今頃になって…カラヤンを知りたい、と思い始めるのが遅すぎなのですが。
それにしましても、カラヤンに関する書籍の多いこと!
どれから読めばよいのか迷ってしまいます。


          「素顔のカラヤン」真鍋圭子著
                (真鍋圭子著「素顔のカラヤン」)

カラヤン…私にとりましては昔々、レコード店に行くと必ず店頭に並べられていたのがカラヤンのLP。
演奏の良し悪しは分からず…現在でも情けないことに…分からずでしたので、
聴きたい作品であれば指揮者、演奏者は誰でもよかったものでした。
好き如何に関わらず購入するLP は自然にカラヤンが多くなりました。
所有LPに占める割合はカラヤンが圧倒的に多いという現象に。
但し、購入し聴いてみまして特別に感動をしたものは一作品だけ。
  ベートーヴェンの「トリプル・コンチェルト」だけでした。
そのお陰で、ベートーヴェンがお気に入りの作曲家になる一因にもなりましたが。
それでも、カラヤンは私にとりまして数多い指揮者のうちの
   ただ、単なる一人 でした。

クラシック音楽鑑賞歴が中断し、ディスクはアナログからデジタルに。
長い空白期間中にカラヤンの訃報を新聞で知ったものでした。
音楽鑑賞歴の復活は数年前ですが、まだまだ心はカラヤンに向くことなく日々が過ぎておりました。

カラヤンに注目を始めたのは昨年末です。
ベートーヴェン交響曲第9番。
1970年代録音のベートーヴェン交響曲全集の中の一枚でした。
カラヤンについて知りたくなりました。

カラヤンに関する書籍を。
最初に読みましたのが、
○「カラヤン帝国滅亡史」中川右介著(幻冬舎)
次に
○「カラヤンとフルトヴェングラー」中川右介著(幻冬舎)
その次に、これでカラヤン関係の読書は終わり、のつもりで。
○「素顔のカラヤン」真鍋圭子著(幻冬舎)
ついタイトルが面白そうで手にし目下読んでいるのが
○「『超』音楽伝説:カラヤンの謎」安西浩市(コアラブックス)

本を読みましても片端から忘れ去るという自慢にもならない特技の持ち主ですから、読んでも読まなくても同じなのですが。
それでも、立て続けに4冊目を読み進むうちには、自分なりのカラヤン像が出来てきたように思います。
クラシック音楽愛好家であればカラヤンについては書籍に記述されていることは、すべて周知のことでありましても私に新鮮な情報でした。

本を読むまでは、一番遠い存在の指揮者でしたが、
今では一番、近い指揮者になりました。
決定的になったのは真鍋圭子著の「素顔のカラヤン」です。

著者のプロフィールには次のように記載されています。
BPO来日時には、カラヤンのコーディネイト兼秘書を務め、
後にカラヤンらの元でオペラ制作の方法を学ぶ。
1983年サントリーホール設立プロジェクトに参加。
現在、エグゼクティブ・プロデューサーとして、
ホール・オペラやVPO演奏会の企画を手掛けている。

著者がカラヤンと出会ったのは1973年のインタービューの時だったそうです。
カラヤンの信頼を得て通訳も務めたとのこと。
カラヤンの家族とも交流がありカラヤンを最もよく知る人として、
カラヤンを目の当たりに日常のカラヤンを綴っていられ、
書籍タイトルのように「素顔のカラヤン」を垣間見させていただきました。
カラヤンの人となりを虚飾なく、また世間に流布しているカラヤンに対する「誤解」にもさりげなく触れることで、私自身がカラヤンに抱いていた「誤解」にもに気づかされました。

カラヤンの詳細な足跡は、中川右介氏の次の2冊でしょうか。
「カラヤンとフルトヴェングラー
          
           「カラヤンとフルトヴェングラー」

1934年~1955年、フルトヴェングラーの死に至るまで。
著者の前書きには次のように記されています。
「本書は、ベルリン・フィルの長い歴史の中の1934年から54年までの20年間の物語である。
つまり、カラヤンが 4代目の指揮者 になる前の物語」
戦中を挟み、カラヤンとフルトヴェングラーだけではなく当時のクラシック音楽界と政治の密接な関わりには無知同様でしたので興味深く読むことができました。
色々な指揮者が登場し、今まで自分の頭の中で漠然としていたことが解消されるようでとても参考になりました。


上記の続編、「カラヤン帝国滅亡史」~史上最高に指揮者の栄光と挫折

           「カラヤン帝国滅亡史」

フルトヴェングラー亡き後、カラヤンが亡くなるまで。
著者中川氏によると、こちらの書籍では、
 「カラヤンの生涯における、ポストの獲得とそれを喪失過程に焦点を当てた」と。
また、
 「誰が、いつ、どこで、何をしたか、或いは発言についてはすべて文献資料に拠っている」と。
それにしましても、前作同様に膨大な量の文献資料の一覧です。
著者がフルトヴェングラー、カラヤンに対して中立的な立場での記述には好感が持てました。
冷静に文献資料を元にした「物語」として信頼を寄せて読むことができました。

目下、読んでいる「カラヤンの謎」。
かなり表面的でありつつ、読み始めてしまい途中で投げ出したくないので、取り敢えず執念で読んでいるような。
手っ取り早く、分かり易く、面白く読ませてくれるのですが…。

この4冊の本の中では、やはり「素顔のカラヤン」が心に残る一冊です。
カラヤンの実像を知り、交流のあった著者のカラヤンに対する誠実さ。
家族愛のような温かな眼差しで、カラヤンの心を見つめつつ綴られ。

そして、最後に4冊の中で印象的な文章として心に刻まれているのは、
中川氏「カラヤン帝国興亡史」の あとがき です。

   「理想」は「野望」と言い換えてもいい。
   カラヤンには「野望」など、もともとなかった。 
   「権力」などどうでもよかった。
   「帝王」など、仮面に過ぎないのである。

そして、どう解釈したらよいのかと悩むのが 同じ あとがき も記述されている次の文章です。

 カラヤンとは、バッハのロ短調ミサ曲という「人間愛とキリスト教精神にあふれた作品」を演奏して、和解しような どと、臆面もなく書く人である。
 カラヤンはバッハも人間愛もキリスト精神も信じていないに違いない。

またまた目につくカラヤン関係の書籍。
ドキリとするタイトルの本、「カラヤンがクラシックを殺した」。
心の中で反論の声を大にして読みたいものです。
カラヤン夫人のエリエッテ・フォン・カラヤン著の「カラヤンとともに生きた日々」という回想記も気になる本になってまいりました。



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Comment

メタボパパさま、ありがとうございます

メタボパパさま、こんばんは。
コメントをいつもありがとうございます。

お好きな指揮者の一人がカラヤンだったのですね。
私もこれからは、好きな指揮者の一人としてカラヤンの音楽に向き合うことができそうです。
今までカラヤンに偏見を抱いてしまっておりましたことに気付かされました。
改めてカラヤンのLPを取り出して聴き直してみたいと思えるようになりました。
そして、カラヤンのLPが所有する中で一番多いことに嬉しさを初めて抱くことができるようになりました。
ありがとうございました。

  • posted by lumino
  • URL
  • 2010.05/07 20:00分
  • [Edit]

burleskeさま、ありがとうございます

burleskeさま、こんばんは〜。
いつもコメントをありがとうございます。

カラヤン、遅ればせながらやはり気になる存在になってきました〜。
思い起こせば初めて購入したCDがカラヤン(シューベルト「未完成」)でした。

「証言・フルトヴェングラーかカラヤンか」は入手を迷っていた書籍でした。
コメントを拝読し入手することにしました。ありがとうございました。

最近では、CD購入で指揮者ではカラヤンを、つい選んでしまうようになりました。
安心をして聴いていられるような…そのような気分になってきました。(*^_^*)
  • posted by lumino
  • URL
  • 2010.05/07 19:42分
  • [Edit]

カラヤンの遺したもの

こんばんは

カラヤンは好きな指揮者の一人で、特にモノラル時代からステレオ初期にかけて、颯爽とした若々しい名演を、色々言われていますが、最晩年には達観した自然体の名演をレコードに沢山遺しました。これらのレコードは彼の演奏を、音楽を私たちに教えてくれます。
基本的にはレコードで十分と思っているのですが、こういった書籍で違った面からアプローチすることも、視野が広がるのかも知れませんね。
  • posted by メタボパパ
  • URL
  • 2010.05/07 01:15分
  • [Edit]

カラヤンはやっぱり気になりますね

カラヤン関係の書籍では新潮選書の「証言・フルトヴェングラーかカラヤンか」くらいしか読んだことないんですが、これが抜群に面白いんです。2人の元で演奏したベルリン・フィルの楽員にインタビューしたものなのですが、同じ内容を尋ねても回答する楽員によって正反対の証言をしていたりするんです。
かなり突っ込んだ内容の質問もあり、これは読んでみても損は無いと思います。

それにしてもカラヤンって特に好きじゃないんだけど、なぜかCD集めてしまうんですよねぇ。変ですねぇ。

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特に音楽知識のないクラシック・ビギナーに等しいのですが、「ただ、ひたすらに」をモットーに鑑賞をしています。
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