♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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Op.399 モーツァルト:「フルート四重奏曲第1番」 by ニコレ&カントロフ、メンデルスゾーン、藤原( モーツァルト弦楽三重奏団)

モーツァルトの作品を聴くシリーズ」。
相も変わらず飽くことなく今回もモーツァルトです。
モーツァルトの作品で最初に記憶に刻まれたのはフルート四重奏曲第1番でした。
LP時代、昔々のことです。
LPで初めて聴いたのはJ.P.ランパル、I.スターン、A.シュナイダーそして
L.ローズの演奏でした。

CD時代になり他の演奏者のディスクを求め聴いてみました。
記憶の中にある演奏とはかなり隔たりがあり「こんな曲だった?」と
少々幻滅気味の気分になり改めて他のディスクを購入。
ニコレモーツァルト弦楽三重奏団によるディスクです。
記憶に刻まれている演奏とほぼ同様で「そうそう、この曲」。
ランパルと同様にニコレの演奏もお気に入りになっています。
今回はフルート四重奏曲から最もお気に入りの第1番を。


                モーツァルトフルート四重奏曲
               ニコレモーツァルト弦楽三重奏団

             
           399:モーツァルト:フルート四重奏響 ニコレ
                       (収録曲)

                      モーツァルト
            フルート四重奏曲第1番 ニ長調 K.285
            フルート四重奏曲第2番 ト長調 K.285a
            フルート四重奏曲第3番 ハ長調 K.Anh.171 (285b)
            フルート四重奏曲第4番 イ長調 K.298
            
                (モーツァルト弦楽三重奏団)
              オーレル・ニコレ(Fl)
              ジャン=ジャック・カントロフ(Fl)
              ウラディミール・メンデルスゾーン(Vla)
              藤原真理(Vc)
       (録音:1983年3月 武蔵野音楽大学ベートーヴェン・ホール)

              第1楽章:Alllegro ニ長調 4/4拍子
              第2楽章:Adagioro ロ短調 3/4拍子
              第3楽章:Rondeau ニ長調 2/4拍子


作曲されたのは1778年。
自筆楽譜への記入によると作品の完成は12月25日となっているそうです。
モーツァルトが父宛ての1777年12月18日付けの書簡に
「・・・この本当に人情暑い人のための四重奏曲は、もうそろそろ出来上がります」と
記されているとのことです。
4曲のフルート四重奏曲はフルーティストの貴重なレパートリーの一つとして
協奏曲とともに愛好されているそうです。

モーツァルトの室内楽のうちでもフルート四重奏曲は娯楽的な作品になるそうです。
手軽に演奏をして楽しく、聴いて楽しめる作品になっているとのこと。
明るい音色と繊細な感情表現能力を持つフルートは18世紀には特に
愛好された楽器だったそうですが改良される以前のモーツァルトの
時代には機能性に欠けるところがあり正しい音程を得ることが難しかったそうです。
そのためにモーツァルトはフルートをあまり好まなかったとのことです。
1778年2月14日付け父宛ての書簡でモーツァルトは次のように記しているそうです。
「ご存知の通り、耐え難い楽器(フルート)のために作曲をするときには、
僕はうんざりしてしまうんです」と。

そのようにモーツァルトを悩ませた(?)楽器、フルートであるにも関わらず
このマンハイム滞在中に一連のフルートのために書かれた作品は
2-3ヶ月の間にフルート協奏曲が2曲、フルート四重奏曲が3曲だったとのことです。

この作品は過日、聴いたフルート協奏曲第1番と同じ年に作曲されたとのことで
その際の記事と重複しますが。

1777年夏、ザルツブルクの宮廷音楽家としての職を辞した21歳のモーツァルトは
新たな職探しを始めたそうです。
母のアンナ・マリアが付き添いパリへの旅行に発ったとのことです。
10月には「音楽家の天国」と謳われたマンハイムにマンハイムに到着。
モーツァルトの就職は叶わなかったそうですが
マンハイムの宮廷楽団に所属する名フルーティスト、ヨハン・バプティスト・ヴェンドリングとの親交を得たそうです。
ヴェンドリングとの交友を得たモーツァルトは彼の名人的演奏に刺激を受け啓発され
フルート作品を書く筆を進めたようです。


               396:モーツァルト フルート協奏曲第1番 Johann Baptist Wendling
                 Johann Baptist Wendling
              (1723年6月17日-1797年11月27日)

ヴェンドリングは12月の始め頃、モーツァルトにオランダの裕福な商人で
音楽愛好家フェルディナント・ドゥジャンからの作曲依頼を仲介したとのことです。
ドゥジャンは自身もフルートを吹いたそうです。
彼はフルートのために、小さくて軽く短い協奏曲を3曲と四重奏曲を何曲か
作曲してくれるようにモーツァルトに依頼したとのこと。
旅先で手元不如意に陥っていたモーツァルトはこの気前の良い依頼を受け
早速、作曲に取り掛かったとのことです。
この依頼で作曲されたのがフルート協奏曲第1番と旧作のオーボエ協奏曲の
編曲であるフルート協奏曲第2番、そして3曲のフルート四重奏曲だったそうです。
         

ニコレ&モーツァルト弦楽三重奏団で聴くモーツァルトのフルート四重奏曲第1番

フルートが流麗に奏され始まる第1楽章。
第1主題での弦のリズミカルな伴奏に乗って軽やかに明朗に奏されるフルート。
云十年を経ても忘れられない記憶に刻み込まれている主題です。
第2主題も華麗に歌い続けるフルート。
新しい主題も顔を出しフルートの華麗な歌は続き。
楽章中、ほとんど休むことなく歌い続けるフルート。
フルートと弦楽器で華麗に閉じられる第1楽章。
清明な華麗さを湛えたお気に入りの楽章になっています。

音楽学者のアインシュタインは第2楽章を次のように評したそうです。
「グルックの『精霊の踊り』を除けば、かつてフルートのために書かれた最も
美しい伴奏付独奏曲」

弦楽器によりゆっくりと爪弾かれるピッツィカートを伴奏に
フルートもゆったりと物想うかのように奏され始まる第2楽章。
フルートの調べに漂う美しい哀愁。
伴奏の弦楽器はヴァイオリンでしょうか
常にフルートに寄り添い規則正しいピッツィカートは
まるで通奏低音にように響いているのが印象的です。
間を置いて現れるチェロのピッツィカートは
歌い続けるフルートにコクのある深い味付けをするかのよう。
フルートが歌い続けそのままアタッカで次の楽章に。

前楽章から一転して明るく軽快な調べで始まる第3楽章。
このロンド主題の明るさ。 
ヴァイオリンの主奏にフルートも加わり。
再び現れるロンド主題。
3つの弦楽器たちとフルートの雄弁で愉しげな応答。
フル―ト同様に活躍をする弦楽器たち。
3度目の出現をするロンド主題。
明るく生き生きとした弦楽器たちとフルート。
曲の終わりにまたロンド主題が現れ生き生きと華麗に迎える曲の終わり。


聴いていて心が寛ぐ楽しい曲。
第1楽章の第1主題の旋律にはふと口ずさんでしまう親しみを感じます。
楽しげな第1楽章と第3楽章の間に挟まれた第2楽章では
しみじみとフルートの歌に耳を傾けてしまいます。

ニコレのフルートから伝わる明るさ、華麗さ。
今回、演奏を聴くまで迂闊にもニコレは昨年、2016年1月29日に
他界をされていたことに気付きませんでした。

弦楽器たちのカントロフのヴァイオリン、メンデルスゾーンのヴィオラ
そして藤原真理のチェロ。
3人の存在感の大きさ。
ニコレとの一体感、息の合った演奏。
生気を感じさせる演奏。
楽しく清々しい気持ちで耳を傾けてしまう「フルート四重奏曲」。
今後も聴き続けてゆきたいお気にいりの演奏の一つになりました。

                  
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Comment

Re: モーツァルトのフルート四重奏曲は・・・

burleskeさま
いつもコメントをありがとうございます。
御地は台風のようですが、大丈夫でしょうか。無事に通り過ぎてくれると良いですね。

フルート四重奏曲の第1番には愛着を抱いています。
そうですよね、他の3曲も魅力がありますね。
第1番から聴いていると、第4番までが何か一つの作品のように違和感がなく耳に届くようです。
burleskeさまがお気に入りの演奏で聴いたことがあるのは一つもなくて・・・。

> 古楽器のクイケン兄弟らの演奏も面白いですよ
古楽器の演奏で聴くのも良さそうですね。
古楽器ではまだ聴いたことがないので、一度聴いてみたく思い始めました。

毎回、毎回、モーツァルトの作品ばかりで・・・。
聴く曲のどれもが昔々、聴いた時よりも心に伝わるものを感じています。
burleskeさまと同じく、モーツァルトの作品は素敵、とつくづく想うこの頃になりました。
モーツァルトの曲・・・まだ続いてしまいそうです。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2017.08/07 20:21分
  • [Edit]

モーツァルトのフルート四重奏曲は・・・

モーツァルトのフルート四重奏曲はやはり第1番が馴染み深いですが、ほかの曲も魅力的ですよね。
残念ながらニコレとランパルの演奏は聴いたことがないのですが、パユ&ポッペン、シュリヒティヒ、ケラス盤が気に入っています。
古楽器のクイケン兄弟らの演奏も面白いですよ。

それにしても、こうして聴いてみると、モーツァルトの作品ってやっぱり素敵だなあと改めて思ってしまいますね。
  • posted by burleske
  • URL
  • 2017.08/06 21:14分
  • [Edit]

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