2010.05/19(Wed)

Op.43 シューベルト:弦楽四重奏曲第13番「ロザムンデ」 by シネ・ノミネ四重奏団

以前は購入CDに迷いますとレ○ード芸術誌の批評を参考にしておりました。
さぞ良いものと期待をしつつ聴くのですが…心から「良いな~」と感動できることは滅多にありません。
現代の演奏家よりも往年の演奏家に関心があり、
新譜CDよりも再発売の方に興味が移りつつある昨今で、
次第にレ○ード芸術誌から遠のき…定期購読も思い切って解約をしました。
気分的にすっきりしました。
いつしか、先輩方のブログが大きな存在を占めるようになりました。

ブログを拝読しましてはCD購入の参考、手引きとさせていただくことが多くなりました。
作品をお聴きになったご感想は、私にとりましては音楽専門誌よりも信頼が出来、安心できるものに感じられます。
ブログを拝読しましては「このCDを聴きたい!」になります。
ウィッシュ・リストに入れ、かなり膨大な量になってまいりました。

今回はシューベルト弦楽四重奏曲全集から第13番「ロザムンデ」を。
シネ・ノミネ四重奏団の演奏です。
丁度、私がシューベルト弦楽四重奏曲を聴きたいと思っておりました折に、
ある御方がシネ・ノミネ四重奏団の演奏をブログでお取り上げになられていらっしゃいました。
どの演奏家がよいのか迷っておりましたので、シネ・ノミネ四重奏団にしました。

シネ・ノミネ四重奏団は初めて聴く名前でした。
シネ・ノミネ四重奏団は1975年にローザンヌで設立された四重奏団とのことです。
メロス四重奏団の薫陶を受けたそうです。
団名の シネ・ノミネ は 名も無き四重奏団 の意味があるそうです。
演奏については、快適なテンポで歌心溢れるものだそうで、決まりです!


             シューベルト弦楽四重奏曲第13番イ短調
                 D.804,Op.29「ロザムンデ


                 シューベルト:弦楽四重奏曲全集シネ・ノミネ四重奏団

                   (1989年 スイスでの録音)


シューベルト弦楽四重奏曲で有名なのはやはり第14番の「死と乙女」でしょうか。
昔、聴きたいLPをすべて購入するには金銭的に限界があり、FM放送からカセット・テープにエア・チェックをしていました。
その中に、「死と乙女」と「ロザムンデ」がありました。
確かに聴いたはずなのですが、すっかり見事忘れ去っております。 
ロザムンデ」の方は親しみやすい旋律で、時々口ずさみましたりお気に入りなのですが、
死と乙女」になりますと全く思い出せません。
今回「死と乙女」を聴こうかと思ったのですが、どうも…タイトルに威圧をされてしまいました。
死と乙女」にしても「ロザムンデ」にしても暗い情感は共通しているようですが。

まず最初に聴きました「ロザムンデ」。
【作曲時期】1824年2月13日以後。3月14日までの間。
【初演】   1824年3月14日、ウィーン。
      シュパンツィヒが開催した演奏会で、シュパンツィヒのヴァイオリンで。
作品は当時有名なヴァイオリニストであり、初演をしたシュパンツィヒに献呈されたとのことです。

この時期のシューベルトの心情は友人であるクーペルヴィーザー宛ての手紙(3月31日付)
に垣間見ることが出来るようです。
手紙の内容を虎の巻から引用しますと。

「僕はこの世で最も不幸で、哀れな人間だと感じている。
考えてみてほしい、健康が回復する見込みが最早なく、 
その絶望から物事を良い方にではなく、どんどん悪い方向へ持っていくような、
そんな人間のことを。
考えてほしい、輝いていた希望が無に帰し、
愛と友情の幸福がこの上ない苦痛しかもたらさず、
美に対する熱狂も消えゆこうとしているような人間のことを。」

何と長い間ザムンデ」を聴いていなかったことか、と。
長い間会っていなかった友人に再会できたような喜びを感じつつ聴いておりました。

第1楽章が始まりました瞬間に、昔の感動が甦ってきました。
当時、どの演奏家で聴いていたのか情けないことに忘れてしまいましたが、
この作品が与えてくれる感動だけは長い年月を経た今でも変わりがありません。

第1楽章での不安感を漂わせつつ、第1ヴァイオリンが奏でる第1主題の愁いを帯びた美しい旋律はしっとりと心に沁み入ります。

第2楽章に取り入れられた有名な付随音楽の「キプロスの女王ロザムンデ」の間奏曲の旋律は、過去に呼び戻すかのように懐かしく胸に響きます。

第3楽章は、初演時には大喝采を浴びたとのことです。
ここでの主題はシューベルトのリート作品からのシラーの詩の中の「美しい世よ、お前はどこに在るのか」という言葉の影響が、メヌエットでありながら暗い印象を与えているそうです。

第4主題では民族舞曲風(ハンガリー風)の主題。今までの楽章での「暗欝」、
良く言えば叙情的な印象からリズミカルになり生気を感じさせる楽章で好感が持てます

初めて聴いたシネ・ノミネ四重奏団でしたが、とても気に入りました。
安心をして、演奏に心と耳を傾けさせてくれるようです。
兼々、シューベルトの弦楽四重奏曲全曲を聴いてみたい希望を抱いておりましたので、
この四重奏団ですと聴く楽しみが倍増してきました。
逃げ腰でおりました「死と乙女」も聴いてみたくなりました。
初期の弦楽四重奏曲に関心があるのですが…聴いてからのお楽しみに。


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タグ : シューベルト 弦楽四重奏曲 ロザムンデ 死と乙女 シネ・ノミネ四重奏団

20:03  |  シューベルト  |  TB(0)  |  CM(4)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

●コメントありがとうございます

ライトさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

やはり、そうですよね、ブログの記事の方が…。
ブログを拝読しますと皆さま、心から素直に感じたこと、思ったことをお綴りになられていらっしゃって、拝読していて糧になることが多いです。

シューベルトのピアノ三重奏曲第1番はオイストラフのヴァイオリンで聴き、心が幸福感に満たされる素敵な作品でお気に入りになりました。
本来、シューベルトが好きですので、できれば室内楽作品をできるだけ多く聴いてみたいと思っています。
まだまだ聴いていない作品が、たくさんたくさん、です。(*^_^*)
lumino | 2010.05.21(金) 23:53 | URL | コメント編集

●お久しぶりですm(__)m

こんにちは、お久しぶりです(^^)

レコ芸とかの評論、読む分には楽しいんですけど特選盤の良さがわからないこともよくありますね〜。

やっぱり、ブログとかの記事の方が参考になる気がします。

まぁ、聴く人それぞれですから必ずしもアタリでないこともありますけど。



シューベルト、昨日図書館からピアノ三重奏曲のCDを借りてきましたが面白いですね。
弦楽四重奏曲も聴いてみたいと思います。
ライト | 2010.05.21(金) 16:37 | URL | コメント編集

●コメントありがとうございます

burleskeさま、こんばんは〜。
いつもコメントをありがとうございます。

シネ・ノミネ四重奏団はあまりレコーディングが多くないようですが、
一曲だけですが聴いてみてシネ・ノミネで全集を入手して良かったと思いました。
アルバン・ベルク四重奏団はお気に入りですので、一度は、聴いてみたいですね。

burleskeさまのように知識と確かな耳があれば、レコ芸も楽しめるのですよね。
私などはスイセンとか準スイセンの文字に惑わされて、入手して聴き愕然。
評論家先生が絶対的に正しいと思い(込み)、自分が音楽を理解できない所為で・・・とか。
レコ芸は音楽情報源としての存在は認めているのですが。
これで、ますますクラシック音楽界に疎くなる危険性が大になってしまいそうです。
lumino | 2010.05.20(木) 19:58 | URL | コメント編集

●こんばんは

シネ・ノミネ四重奏団は聴いたことないです。最近は上手い四重奏団が多くなって、聴く方も追いつきませんね。
《ロザムンデ》と《死と乙女》はアルバン・ベルクSQが定番かな。ウィーンな歌い廻しが好きです。
最近のカルテットでも聴いてみないといけませんねぇ。

そういえば確かに「レコ芸」の月評はCD購入の参考にはしてませんねぇ。月評の前に購入しちゃうもんで。そのかわり専門家の評価と自分の評価を比べるのが面白いです。「こいつ何聴いてんねん?」なんて批評もあったりして。
burleske | 2010.05.19(水) 20:51 | URL | コメント編集

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