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2018.03/17(Sat)

OP.431 ベートーヴェン:「ピアノ・ソナタ第22番」 by ソロモン

ベートーヴェンピアノ・ソナタを聴くシリーズ』
今日はソナタ第22番を。

いつものように聴いた記憶がなかったのですが、第1楽章の第1主題が耳に入り微かに過去に聴いた記憶が戻ってきました。
前回と同じソロモンのディスクからです。
私が所持しているディスクは第1楽章の終わり頃,、コーダの部分に再生不良個所がありますが、やはりソロモンは外せませんので。

ベートーヴェンピアノ・ソナタ第22番
ソロモンベートーヴェン ピアノ・ソナタ集より

430:ベートーヴェン Piano Sonatas 17 18 21 & 22ソロモン ソロモン
(収録曲)
ベートーヴェン 
ピアノ・ソナタ第17番ニ短調「テンペスト」Op.31-2(1954年録音)
ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調Op.31-3(1954年録音)
ピアノ・ソナタ第21番ニ長調「ワルトシュタイン」Op.53(1952年録音)
ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調Op.54(1951年録音)
ソロモン・カットナー(P)

第1楽章:In Tempo d’un Menuetto ヘ長調 3/4拍子
第2楽章:Allegretto ヘ長調 2/4拍子


作曲されたのは前作「ワルトシュタイン」に引き続き1804年に書かれたそうです。
2楽章構成で第1楽章はロンド形式に似通い、第2楽章は自由な三部形式で
形式的にかなり自由になっているとのこと。

このソナタは「ワルトシュタイン」と「熱情」の間に挟まれた作品とは言え
その2曲のソナタとの比較を抜きにしても目立たない作品とのこと。
昔から好意のある評価をあまり受けることがなかったそうです。

大木正興、正純両氏の記述によると
「何故、このような風変りな作品が突然生み出されることになったのか理解し難い」とのこと。
氏の推測では第2楽章構成のソナタへの積極的な試み
或いは、ソナタそのものの構成と内容に新風を送りこもうとする意図
この2点を挙げて居られます。

出版は1806年にウィーンの美術工芸社より「ソナタ第51番」作品54 として出版されたそうです。
作品番号に問題はないものの、「第51番」が何を意味するのかが大問題になったとのことです。
リーマンやノッテポーム等が、ボン時代に作曲された作品を加えてみたり、或いはソナタの形式で書かれた作品全てを数えたりして、「第51番」の数字を合わせることに苦労をしたとのこと。
しかし、確かな事は不明とのことです。

曲の献呈はなし。
自筆譜の行方も不明とのことです。


ソロモンで聴くベートーヴェンのピアノ・ソナタ第22番

第1楽章は形式としてはロンド形式に似ているそうです。
愛らしく優しい調べの第1主題で始まる第1楽章。
優しさが溢れる主題に親しみを感じ、ホッと寛ぎを覚えます。
第1主題が数回繰り返された後現れる第2主題。
第1主題とは対照的。
動的で激しさを感じさせる第2主題。
左手の動きを追う右手がカノンのよう。
聴いていると優雅な趣も。
経過部では静かに囁くように奏され
続いて左手が3連音の低音域を奏するのが相図でもあるかのように再現部に。
コーダになりお気に入りの第1主題が現れ耳を傾けていると、私が所持しているディスクでは再生不良個所が。
何とか意地で耳を傾けていると第1主題での盛り上がりの後に穏やかに閉じられる楽章。

第2楽章は自由な三部形式で、16分音符で流れ続ける無窮動的性格の楽章とのことです。
低音で流れるように始まる第3楽章。
奏される低音を少し遅れて追いかける高音。
常動曲の性格の楽章らしく忙しげで目まぐるしい動き。
右手と左手の徒競走を連想してしまいます。
活力、推進力、満点。
コーダも今までの延長で主題だけが用いられ
ゴールをするかのように速度を変えずに迎える曲の終わり。


このソロモンのディスクはお気に入りの一枚になっています。
ただ、残念なのは所持しているディスクには、冒頭にも書きましたが第1楽章のコーダの部分、4分20秒前後から再生不良個所があること。
楽章が閉じられる寸前になり再び再生が正常に戻るのですが・・・何か中途半端な気分。

気を取り直し再生不良個所を忘れソロモンの演奏。
やはり第1楽章の第1主題を奏するソロモンが好印象です。
愛らしく優しい趣の主題を優しいタッチで。
いかにも壊れ物にでも触るかのような、微妙なタッチ。
音を愛でるように生み出される優しさ。
対して第2楽章での終始一貫した16分音符を淀みのない闊達なタッチ。
ソロモンの指はキーの一部に化しているような。

第1楽章の第1主題を除きこのソナタもまた、前回聴いた第18と同じように
特に印象深く心に残るものがないような気がしてします。
が、ソナタ第18番と同様に耳を傾けている最中には
惹き込まれてしまう不思議な魅力を感じています。

                
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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

タグ : ベートーヴェン ピアノ・ソナタ ソロモン

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Comment

●Re: お早うございます

rudolfさま、こんばんは。
いつもコメントをありがとうございます。
また読み逃げばかりしてしまっています。m(__)m

この第22番はrudolfさまの先日の遠征先にも同行をしていたような記憶がありますが。
いろいろな演奏でお聴きくださったのですね。

全32曲・・・・本当にすべてを覚えるのは・・・大変ですね。
もう私には不可能なこと、と諦めています。
この第22番も聴いている時には気に入り印象に残っているのですが、時の経過とともに改めて曲を聴かなければ想い出せないことも多々です。


> 人間の記憶はいい加減なもので、ひつこく覚えていることもあれば、完全に忘れてしまっていることもありますね

本当にその通りですよね。
もしかしたら自己防衛本能の一つかも・・・とも。
すべてを完全に記憶をしていたら・・・。
「アッ、忘れていたっけ」と完全に忘れていたことを「思い出す」ことができるのは、きっと記憶がその記憶を必要としているからかも。
適度に忘れ、それで平衡が保たれているのかも、ですね。
肝心な事を忘れてしまったら一大事ですが。
それにしても、32曲のすべてを覚えることができたら・・・見果てぬ夢(^^♪

風邪気味のご様子でしたが、いかかでしょうか。
春から急に夏日になったり変動の激しい日々ですので、どうぞご自愛をしてくださいね。
lumino | 2018.03.30(金) 20:27 | URL | コメント編集

●お早うございます

luminoさま 
お早うございます お久しぶりです

ご紹介の「22番」まったく覚えがなかったです
32曲もあると すべて覚えるのは大変ですね、爆
色々な演奏で聴いてみました
なかなかの曲ですね
人間の記憶はいい加減なもので、ひつこく覚えていることもあれば、完全に忘れてしまっていることもありますね
そんなことを朝から考えています、爆

ミ(`w´彡)
rudolf2006 | 2018.03.30(金) 09:51 | URL | コメント編集

●Re: CDの再生不良は・・・

burleskeさま
いつもコメントをありがとうございます。

> 第22番のソナタは確かに「ワルトシュタイン」と「熱情」の間に挟まれて、目立たない感じがしますね。
> でもなぜか、僕はこの第22番と、同じく短くてあまり目立たない作品の第25番が妙に印象に残って気に入っています。

そうなのですよね。目立たない作品・・・でも惹かれてしまう魅力がありますね。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタを一曲一曲にじっくり耳を傾け聴き続けるうちに、近頃は有名、無名(目立たない)を問わずに、それぞれの曲に魅力があることを感じるようになってきました。
目立たない第22番の他に第25番もburleskeさまのお気に入りとのことですね。
未だに曲番と旋律が一致せず・・・早速、聴いてみました。
溌剌とした感じで、良いですね。第2楽章では聴き入ってしまいました。

CDの再生不良の件ですが、burleskeさまもご経験があるそうね。
本当に本当に困りますよね。
私などは最初、プレイヤーの故障かと思いドキリとしてしまいました。
ディスクの買い替えをするか、諦めるか、などと考えておりました。
ディスクの再生不良にはプレイヤーとディスクの相性の問題もあるとのコメントを拝読して、他のもので再生をしてみました。
無事に再生ができました!
問題の個所に近付くにつれハラハラしてしまいましたが、良かったです。
このような相性の問題があることを知りませんでした。
尚、不良CDでもないので交換は不可とのことで、こちらも初めて知りました。
これで、安心をしてスッキリとした気分で鑑賞をすることができます。ありがとうございました。

いろいろな演奏、ディスクの情報に及ばず、ディスクとオーディオとの相性の問題についてもご教示をしてくださり、本当にありがとうございますm(__)m
lumino | 2018.03.19(月) 20:18 | URL | コメント編集

●CDの再生不良は・・・

第22番のソナタは確かに「ワルトシュタイン」と「熱情」の間に挟まれて、目立たない感じがしますね。
でもなぜか、僕はこの第22番と、同じく短くてあまり目立たない作品の第25番が妙に印象に残って気に入っています。

それにしても、僕もたまに経験しますが、CDの再生不良はほんとに困りますね。
プレーヤーとディスクの相性の問題で、別のプレーヤーで再生すると問題なく聴けたりして、不良CDというわけではないので、良品と交換というわけにもいかないんですよね。
こればっかりは、あきらめるしかありませんね。
ちなみに僕の持っているソロモンのCDでは、第22番の第1楽章は問題なく再生できています。
burleske | 2018.03.18(日) 21:02 | URL | コメント編集

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