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2018.08/18(Sat)

Op.453 シューベルト:「ピアノ・ソナタ第7番」D.568 by ケンプ

再び「シューベルトピアノ・ソナタを聴くシリーズ」に。
シリーズに登場をしていないソナタは思っていた以上にあるようですが
一応、今回でこの「シリーズ」に終止符を、と思います。
「シリーズ」の締め括りはソナタ第7番。
シューベルトピアノ・ソナタ全集ではお気に入りになっているケンプで聴いてみました。

前置きから、少々愚痴を。
シューベルトピアノ・ソナタは未完も多く煩雑な想いを抱いてしまいました。
ほとんどの全集に曲番が記載されることなくドイチェ番号と調性のみ。
初めの頃にはドイチェ番号を頼りに曲番を・・・手間取ってしまいました。
今でも、ドイチェ番号と曲番にはオタオタしています。
「アッ、また間違えた」というのが口癖になったシューベルトピアノ・ソナタ
最近ではドイチェ番号と曲番を併記しないと間違えてしまいそうで、メモ書きをする時でも併記をするようになってきました。
それでも「また間違えた!」・・・と、相変わらずなのですが。
曲を聴く前から疲れ、感じるストレス。
皆さまは曲番をどのように記憶するようにしているのでしょうか。
私にとっては、とにかく悩みの種になるシューベルトピアノ・ソナタ
特に初期、中期あたりのソナタではホトホト参ります。

愚痴を切り上げて、ソナタ第7番を。

シューベルトピアノ・ソナタ第7番 変ホ長調 D.568
ケンプ~シューベルト ピアノ・ソナタ全集より

446シューベルト ピアノソナタ第9番 ケンプ~シューベルト ピアノソナタ全集
(収録曲)

ピアノ・ソナタ第7番 変ホ長調 D.568
ピアノ・ソナタ第5番 変イ長調 D.557
ピアノ・ソナタ第6番 ホ短調 D.566

ヴィルヘルム・ケンプ(P)
(全集録音:1965-69年)


第1楽章:Allegro moderato 変ホ長調 3 /4拍子
第2楽章:Andante molto ト短調 2/4拍子
第3楽章:Menuett Allegretto 変ホ長調 3/4拍子
第4楽章:Allegro moderato 変ホ長調 3/8拍子


作曲さ年れたのは1817年6月とのことです。
この年、1817年3月から8月までの半年間にシューベルトは7曲のソナタに着手したそうです。
ドイチェのカタログによるとシューベルトはこの年の6月、1ヶ月で3曲のソナタを書いたとのことです。
以下の3曲。
第6番D.566ホ短調
D.567変ニ長調(未完)
そしてこの第7番D.568

第7番 D.568 は前作の D.567 変ニ長調の改作になるそうです。
D.567 は3楽章構成で未完とのことですが、ピアノ・ソナタとしてはD.568変ホ長調よりも優れているそうです。
この第7番 D.568 は4楽章構成の完成作になるとのこと。
改作の真の理由については不明だそうです。

出版は1829年にA.ペンナウアーから。


ケンプで聴くシューベルトのピアノ・ソナタ第7番 D.568
簡単なメモとして。

明朗な雰囲気の旋律で始まる第1楽章。
愛らしく美しい響きに冒頭から惹き込まれます。
麗しいピアノの歌の楽章でしょうか。

落ち着きを感じさせる主題旋律で始まる第2楽章。
内省的で思索をするような旋律。
静かな雰囲気の主題。
第2主題は第1主題に溶け込んでしまうような。
両主題間の性格の違いが私にはほとんど感じられないくらい。 
展開部を置かずに再現部になるとのこと。
ソナタ形式の前に変則的と記載がありますが
確かに形式に捕らわれることなく続く調べは夢想するかのよう。
幻想曲を聴いているようにも・・・。
前楽章と同じように落ち着いた雰囲気で静かに閉じられる第2楽章。

第3楽章も前楽章と似通っている楽章。
冒頭からファンタジックな趣。
楽章が変わっても前楽章の続編のようにも。

第4楽章もまたファンタジックな趣が支配。
前の3つの楽章より旋律が細やかになっているのが「変化」のようにも。
次々と織り込まれる軽やかで清明な旋律。
コーダも自然な流れのまま迎える曲の終わり。


曲を聴き終えて一つの幻想曲を聴き終えたような気分です。
各楽章に殊更、性格的な違いを感じることなく
一遍の幻想の詩、という印象を受けます。
ソナタ形式を採りながらも形式に捕らわれることなくファンタジー溢れる曲。
シューベルトの心の微笑みを感じさせるような楽想。
シューベルトの自由な羽ばたきを感じるようです。

ケンプの演奏で聴くこの曲は愛らしく、麗しいピアノの歌。
シューベルト特有の(?)、悲哀感は微塵も感じられず
透明で美しい音楽を紡ぎ出すケンプのピアニズム。
ただただ聴き入ってしまいました。

シューベルトのピアノ・ソナタでは第21番が一番のお気に入りなのですが
今回、シリーズとして今まで聴く機会がなかったソナタでお気に入りになる曲に
出合うことができるかと楽しみにしていました。
残念ながらソナタ第21番を超えるほど心を捉える曲に出合うことはできませんでしたが
一つ一つのソナタに耳を傾けつつ魅力を感じていました。

                
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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

タグ : シューベルト ピアノ・ソナタ ケンプ

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Comment

●Re: ケンプのシューベルトは・・・

burleskeさま
いつもコメントをありがとうございます。

ケンプのシューベルトのピアノ・ソナタ全集は初め聴いた頃よりも次第に気に入ってきました。
嘗てはシフの全集がお気に入りだったのですが・・・。
年月とともに好みが変わるのでしょうか。

シューベルトの曲番について、分かっている第15番以降に関しては問題ないそうですね。
私の方は聴いて分かるのは大好きな第21番だけかも、です。
burleskeさまは第15番以前の作品などはドイチェ番号で記憶をして曲番はあまり考えずに聴いているとのことですね。
ほとんどの曲が旋律と曲番が一致せずチンプンカンプンの私ですので、ブログに作品を採り上げる時が一番、神経を使ってしまいます。
いくら間違えが多いと自認をしていても曲番を間違えてしまったら・・・笑いごとでは済まされませんものね。
解説書を開いても曲番は括弧内に記載されていますし、便宜上のようなものなのかとも思うようになってきました。
burleskeさまのようにドイチェ番号で覚えるようにした方が良さそうですね。
ありがとうございました。
lumino | 2018.08.20(月) 19:53 | URL | コメント編集

●ケンプのシューベルトは・・・

ケンプのソナタ第7番、僕も聴いてみましたが、くつろいで音楽に浸ることができますね。
やはり、ケンプのシューベルトはよいですねぇ。

シューベルトのピアノ・ソナタの曲番ですが、僕の場合、第15番以降はだいたい何番がどんな曲なのかわかるので、あまり問題はありません。
でもそれ以前の作品となるとどれが何番だったのかさっぱりわかりません。
輸入盤の場合、だいたいが曲番を記載しておらず、ドイチェ番号のみなので、第何番というのはあまり考えず、D.~の作品というふうに思って聴いています。
burleske | 2018.08.19(日) 20:29 | URL | コメント編集

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