♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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「バーンスタイン 音楽を生きる」~L.バーンスタイン&E..カスティリオーネ

初めて聴きましたバーンスタインの作品は、誰もが知る「ウエスト・サイド・ストーリー」でした。
ナタリー・ウッド、リチャード・ベイマーそして、ジョージ・チャキリス出演の映画のサウンドトラックLP。
そう言えば、当時友人に貸しましたこのLP、「返して」とも言えず待ち続けたのですがとうとう戻って来ることもなく。
今頃になり、聴き直してみたくなりました。
  
初めてバーンスタインの指揮を聴きましたのはニューヨーク・フィルとの、ベートーヴェン第9番でした。
古い古い昔、やはりLP時代です。
その演奏を聴きまして・・・。
以来、バーンスタインの指揮する演奏のディスク購入を避けてきました。
ですから、所有しているバーンスタインのディスクは、たった一枚のLPのみです

バーンスタインに関心を抱き始めましたのは最近のことです。
バーンスタインの作品をよくお取り挙げになられるブログの記事を拝読してからです。
いつしか、人間バーンスタインを知りたいと思うようになりました。
バーンスタインとの対話のドキュメントということでしたので、この書籍を手にしてみました。


                   「バーンスタイン 音楽を生きる」
                          by
                L.バーンスタイン:E.カスティリオーネ


           「バーンスタイン音楽を生きる」E.カスティリオーネ

                    (青土社 1999年2月1日 発行)


こちらの書籍は、1985年から90年にかけてローマでカスティリオーネ氏のインタヴューに、バーンスタインが答える対談になっています。
エンリコ・カスティリオーネは若い俊英音楽ジャーナリストだそうです。
カスティリオーネ氏がバーンスタインを識ったのは、ローマ。
1985年6月とのことです。
以来、バーンスタインの活動をずっと追い続け、数々のインタビュー、対話を行ったそうです。
若い世代の音楽著述家が敬愛する老境の大音楽家にストレートに発する問いかけとのこと。

こちらの書籍の構想は、バーンスタインがローマでイタリアでは最後のものとなった一連のコンサートを指揮していた1989年にできたそうです。
対話を一冊の書物にまとめようと、バーンスタインの方からカスティリオーネに対しての発案だったそうです。
そして、この書籍が出版(1991年)される数か月前にバーンスタインは世を去っていたと。


訳者あとがきには次のように綴られています。

   死期をある程度、自覚したバーンスタインが、一人の若者との対談を通じて、
   大勢の人々、とりわけ対談者と同世代、あるいはもっと若い人々に向かって、
   最後にこれだけは率直に語っておきたい、伝えておきたい
   と思った事柄を、対談者はバーンスタインから上手に分かり易いかたちで引き出し
   まとめている

読み終えまして、原題の “UNA VITA PER LA MUSICA”、
音楽だけがバーンスタインのすべて、
音楽に生きるバーンスタインの情熱が伝わってきました。
バーンスタインの人生、人生観が手応え重く、心に刻まれる内容でした。
バーンスタインの人生に感動と言うに相応しい感情に捕らわれました。

書籍は、亡きバーンスタインに寄せての音楽家数人のオマージュから始まります。

  アバド~今こそ捧げられるべき「敬意」を
  ジャンアンドレーア・ガヴァッツェーニ~稀有の存在
  ジュリーニ~バーンスタイン逝って、失われた宝
  レヴァイン~比肩するなき、唯一の人
  マリリン・ホーン~なによりも先ず人間であり、かつ天才であった人物
  ロストロポーヴィチ~あくまで自己に忠実で、反体制だった人物
  キリ・テ・カナワ~その音楽と同じく、忘れ得ぬ人

ロストロポーヴィチがバーンスタインに捧げられた文章は殊更に胸を打ちました。

肝心の対話は「少年時代と初期の音楽体験」から始まります。
共鳴するところの多い、少年時代。
クラシック音楽愛好家の御方々でしたら、すでに周知の事柄ですが、
私にとりましては・・・初めて知ることばかりでした。

バーンスタインが「自由」「平和」に重きを置き、自ら口にする「政治的な音楽家」と。
当時の世界情勢がバーンスタインの人生観を作り上げたのでしょうか。

こちらの書籍と前後しつつ併読をしておりました「カラヤン帝王の世紀~孤高の天才指揮者、波乱の100年」の中にバーンスタインの名前も度々、見受けられました。
バーンスタインに関連する事項で、その書籍から。

1939年、第二次世界大戦勃発。
1940年、バーンスタインがプロの音楽家への道を歩みだす
1941年、ドイツ国内でのユダヤ人殺戮が始まる
1942年、ユダヤ人狩りの激化
1943年、バーンスタインがニューヨーク・フィルにデヴュー
1944年、バーンスタイン自作の交響曲第1番《エレミア》を自身の指揮で初演。
翌年、1945年に第二次世界大戦の終結。
この年、バーンスタインはニューヨーク・シティ交響楽団の音楽監督就任。

人類の歴史で最悪の時期にプロの音楽家として一歩を踏み出したバーンスタイン。
自身の力のみで、音楽家への道を切り開いてきたバーンスタイン。
この書籍を読みまして、初めてレナード・バーンスタインの
心の気高さ、偉業を知り得ることができたように思います。
バーンスタインの死後20年も経ちまして、今更ながらになのですが。

カスティリオーネの序文の次に掲載されております、
バーンスタインからカスティリオーネに宛てられた文章を引用させていただきます。

  もしも(魔法使いの)万華鏡みたいに、私の音楽家としての生き方を
  すっぽり包み込んでしまうような「定式」があるとすると、
  それは「伝達する」(comunicare)という言葉であって、私の生涯はこの単語の中に
  すっかり取り込まれています。
  私は常に「生」(いのち)、音楽のために捧げられたこの私の人生(いのち)を
  愛してきました。
  生涯、私は人々に「音楽」を、「生きる」歓びと苦しみとを「伝達する」こと以外の何物も
  追及してきませんでした。
  だがそんな私が、いつも理解されてきたというわけではありません。
  君の文章を読みました。
  私にとって、君の言葉は貴重、尊い限りです。
                 (1989年6月24日 ローマ)
 
カスティリオーネとの対談での最後でバーンスタインは次のように語っています。

  もし、いつの日か私がオーケストラの指揮を断念するとしても、
  それは私が音楽を断念することを意味するのでは断じてありません。
  音楽のない人生など、私にとって、もはや人生とは言えないでしょう。
  音楽に捧げられた私の人生は、常にオーケストラの指揮によってと同じくらい
  作曲によって決定されてきて、両者は密接に関わり合っています。(略)
  ともかく、私は作曲家として生れついたし、なによりも先ず、一人の作曲家であったし、
  指揮をしながらではなく、作曲をしながら死にたいんです。
  
バーンスタインが語ることには、共感することが多いのですが、
指揮される作品からは、伝わるものが残念ながら希薄なのです。
もう一度、改めてバーンスタインを・・・と思いまして、
バーンスタイン&ニューヨーク・フィルとの、
お気に入りの作曲家、ベートーヴェン交響曲全集を求めてみました。
このBOXに入っている、スターンとのヴァイオリン協奏曲も期待をしています。
限定盤とのことで、とても懐に優しい価格でした。
昨日届きました。
既に、手元に届きました時点では完売でしたようで・・・危機一髪。
さて、今度はバーンスタインがどのように心に響くのでしょうか。
第9番はLPで改めて聴き直してみたのですが・・・どうも・・・。
主に1960年代の古い?録音ですが、他の作品でお気に入りの第3番・5番を楽しみにしているのですが。
廉価盤と言えども解説書が無し・・・チョット残念です。

  

                            ぱたぱた:bird2すずめ(左)S
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Comment

colorkoさん、ありがとうございます

colorkoさん、こんにちは〜。
いつもコメントをありがとうございます。
コメントをくださいました頃には、いつもヘッドフォンで音楽を聴いていて、
そのまま夢の中の時間です。

作曲家でも演奏家他、音楽に限らず、ついつい深入りをしてしまうんですよ。
その人間、人となり を知りたい!になってしまいます。

>芸術家さんは音楽に限らずそんな気が致します
そうなのですよね〜。同感です。
人間を知ることができると、今までに増して作品から別の一面が感じられましたり、
より一層身近に感じられましたり。
その唯一の手段となる本が欠かせない存在になってきたこの頃になりました。
  • posted by lumino
  • URL
  • 2010.08/08 14:18分
  • [Edit]

人として

luminoさま こんばんは
こんな時間に失礼します〜^^;
出版を待つことなくご本人は逝かれたとのこと...
やはり最期を感じていたのですね
>人間バーンスタインを知りたい
その方の活躍する世界のことを知りたい
たとえば指揮者としてのご活躍だとか
その方の音楽に対する○○とか
でもそれを超えて更に
その根底にある人間としての...を知ることで
新たにもっともっと深く感じ楽しめるのかも
しれませんね...
芸術家さんは音楽に限らずそんな気が致します

  • posted by colorko
  • URL
  • 2010.08/08 02:35分
  • [Edit]

コメントありがとうございます

burleskeさま、こんばんは。
いつもコメントをありがとうございます。

やはり、バーンスタインは大好きでしたよね。
ベルリンの壁崩壊でのバーンスタインのコンサート、ベートーヴェンの第9番のの記事を拝読しまして、感銘を受けまして以来、バーンスタインに関心を抱き始めました。
burleskeさまの記事がなかったら…きっと、この本とも無縁のままだったと思います。
バーンスタインを聴いてみたい気持ちも芽生えてきました。
一つ世界が広がりました。ありがとうございます!

ニューヨーク・フィルよりウィーン・フィルの方が良いのですか。
機会をみてウィーン・フィルとのベートーヴェンの第9番は是非、聴いてみたいと思います。e-343

バーンスタインの自作自演盤・・・作曲作品については、まだまだこれからですが、ご紹介くださいましたディスクをこれから探してみますね。(^^♪
  • posted by lumino
  • URL
  • 2010.08/04 20:34分
  • [Edit]

バーンスタインは大好きです

こんばんは。バーンスタインのベートーヴェンなら、ニューヨーク・フィル盤よりもウィーン・フィル盤の方が良いように思われます。
ニューヨーク・フィルの演奏なら、やはりマーラーの交響曲が一番共感できるのではないでしょうか。

最近、バーンスタインのソニーの自作自演盤を購入しました。交響曲を聴いてみましたが、一見わかりやすいメロディーながらシリアスな内容で、聴き応え充分です。
この演奏はけっこう伝わってくるものがあるんじゃないでしょうか。

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特に音楽知識のないクラシック・ビギナーに等しいのですが、「ただ、ひたすらに」をモットーに鑑賞をしています。
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