♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

Entries

Op.60 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 by グールド&カラヤン(1957年)

カラヤンの若き日の演奏録音を探しておりました。
目に入りましたのが、membranのいつもの廉価盤。
1950年代の録音、10枚セットです。
一挙に若き日のカラヤンを聴くことが出来ると、喜び勇み入手をしてみました。
このセットの中で関心がありましたのは、
  
  ベートーヴェンピアノ協奏曲第3番(1957年)
  グレン・グールド、ベルリン・フィル

  ブラームス:ピアノ協奏曲第2番(1954年)
  ゲザ・アンダ(ピアノ)、RAIローマ交響楽団

  ベートーヴェン:交響曲第9番『合唱』(1954年)
  ローマRAI交響楽団&合唱団

  ベートーヴェン:交響曲第6番『田園』(1953年)
  フィルハーモニア管弦楽団

  モーツァルト:歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』全曲(1954年)
  フィルハーモニア管弦楽団&合唱団

ベートーヴェンが中心になってしまいました。
このセットを機会に、いつもは耳を傾けることのない作曲家の作品にも。
との思いはありますが、お気に入りの作曲家、お気に入りの作品ばかりを聴くことが多いですので、どうなりますか。

                  「ヘルベルト・フォン・カラヤン・10CD」

                  「ヘルベルト・フォン・カラヤン10CDボックス」 

            収録曲等、詳細はコチラ→「ヘルベルト・フォン・カラヤン・10CD」


一番先に手にしましたのは一枚目のベートーヴェンピアノ協奏曲第3番です。
グールドにはあまり関心がありませんでした。
昔、ベートーヴェンの交響曲第5番のリスト編曲版をグールドのピアノで聴きまして、
オーケストラに決して劣ることのないグールドの演奏に圧倒をされたものでしたが、
どうも・・・避けてしまうピアニストでした。
今回、たまたまグールドのピアノで聴くことに。
この作品はベートーヴェンのピアノ協奏曲の中でも一番のお気に入りです。

グールドのピアノにも、カラヤンとベルリン・フィルのこちらの演奏に目が覚める思いを抱きました。
本来、お気に入りの作品でありながらも、
改めまして、素晴らしい作品との認識が深まりました。


第1楽章:アレグロ・コン・ブリオ
      思惑を秘めたように弦楽器が奏でる第一主題。
      ピアノの登場では、グールドの打鍵にハッとさせられます。
      凛々しく、堂々たるオーケストラにも息を呑みます。
第2楽章:ラルゴ
      ピアノで静かに提示される主題。
      内省的な思いが込められているような。
第3楽章:ロンド:アレグロ
      華麗さをも感じさせるこの楽章ながらカラヤンの耽美的傾向は、
      この当時の演奏家からは感じられず、好感が持てます。
      アダージョから、プレスとになり劇的なコーダ。
      そして明るい希望を感じさせつつ曲の終了。
     

1803年4月5日にアン・デア・ウィーン劇場で初演された時には、
ベートーヴェン自身のピアノだったそうですが、ピアノの譜面は書き込む時間がなかったようで、ほとんど白紙の状態だったとのことです。
また、この初演はベートーヴェンの作品のみの発表会だったそうで、
他には、交響曲第2番、オラトリオ「カンラン山上のキリスト」の初演も行われたそうです。
大盛況で、好評を博したのはプロイセンのルイス・フェルディナント王子に献呈されたオラトリオだったとのことです。
     
ベートーヴェン自身、この第3番には自信を持っていましたそうで。
この作品のスケッチは1797年頃から見られるとのことで、ベートーヴェンは27歳頃でしょうか。
若き日の青年ベートーヴェンの息吹が込められたこの第3番。
若さ漲る、エネルギッシュさ。 
驀進するような荒々しさ、そして何と堂々としているのでしょうか。

演奏もまた、目を見張るものがありました。
録音当時、グールドは25歳でしょうか。
カラヤンの方は、49歳。
共に若さに満ち溢れた、闊達な演奏。
其処此処に漂う逞しい強靭さ。
「圧倒をされる」としか表現できない自分の無力さを歯痒く感じています。
ライヴということもあるのでしょうか、
ピアノが、そしてオーケストラが一瞬、一瞬を真に生き抜いているかの如くの緊迫感に、息を呑まずにはいられません。。
演奏が終わり、前述しましたベートーヴェンの交響曲第5番をグールドで聴きました時と変わらない熱い思いが心に残りました。

ベートーヴェンにとりましての「第3番」。
このピアノ協奏曲、そして交響曲第3番。
共に、作曲者には 大きく飛躍を遂げる作品とのこと。
演奏者のグールドとカラヤンにとりましても録音時の1957年は、
音楽家としての飛躍の時でもあったように思います。

この演奏が録音された1957年。
それはカラヤンの「栄光」の時代の幕開けとなった年でしょうか。
「カラヤン 帝王の世紀」(中川右介著)を開いてみますと、
1957年から少し遡り、
1954年にはフルトヴェングラーの死去があり、
また、トスカニーニは引退を決意。
1957年、カラヤンはフルトヴェングラーの死にて、ウィーン・フィルを7年振りに指揮。
この年の4月にはベルリン・フィル創立70周年記念演奏会でベートーヴェンの第9番を指揮。
翌月、5月にはこちらのCD、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番でグールドとの共演。
そして迎えた夏、ザルツブルク音楽祭に芸術監督として初めて臨む。
また一方、4月に初来日をしているそうです。
飛ぶ鳥を落とす勢いのカラヤン。
 
1957年は、カラヤンにとっては「栄光」の幕開けの年であり、
グールドもまた、1955年のニューヨークでの公演で注目のピアニストとして台頭。

ベートーヴェンにとって、このピアノ協奏曲第3番が自身、大きく飛躍する作品であったこと。
カラヤンとグールドもまた演奏家として脚光を浴び、順風満帆な歩みを始めたことが、
興味を引く符合として、第3番を聴きつつ脳裡を横切ります。

入手していながら未だ聴いておりませんでした、
バレンボイムクレンペラー&ニュー・フィルハーモニアでも聴いてみました。
やはりクレンペラーはテンポを遅く、
  第1楽章18:53(カラヤンは16:23)
  第2楽章10:52(カラヤン 9:25)
  第3楽章 9:47 (カラヤン 9:22)
重厚で格調高いクレンペラーですが、
どうも自分にはカラヤンの演奏が好ましく感じます。

このように溌剌とした生命の息吹と躍動を感じさせる演奏に、
今まで出合ったことはなかったように思います。


                          ぱたぱた:bird2すずめ(左)S
                   にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
関連記事

Comment

コメントをありがとうございます

ライトさま、こんばんは。
コメントをありがとうございます。

この一枚目のCD、ベートーヴェンのピアノ協奏曲の次にバルトークのピアノ協奏曲第3番がカップリングされていました。
バルトーク苦手なのですよ。
ブルックナーは苦手意識を、やっと何とか克服できたと思っているのですが・・・。
バルトークの弦楽四重奏曲はburleskeさまの感化で、やっと馴染めた有様です。
今回、バルトークのピアノ協奏曲第3番に初めてチャレンジしてみました。
聴きだしました途端に、とてもジャズっぽい印象を受けてしまいました。
現代音楽は本当に苦手で、目下「やっぱり、バルトークは自分にはダメ?」と思い始めています。

ライトさまと同じで、結局は自分の気に入っている作品ばかりを聴いてしまうのですよね〜。
機会がありましたら、一度グールド&カラヤンをお聴きくださいね。
「lumino、嘘を書いている!」ということになってしまわないよう願いつつ。(*^_^*)
  • posted by lumino
  • URL
  • 2010.08/24 19:41分
  • [Edit]

曲自体…

luminoさま、こんにちは。

ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番、曲自体が馴染みの薄いモノです。

聴いた時には「あぁ〜、いい曲だぁ〜」って思うんですけど、まるで「説教を聴きに来たサカナ」の様な感じで、聴き終わった瞬間にはもう忘れているんですよ〜(>_<)
自分にとって、ベト様の協奏曲全体がそんな感じなんですよね。
その分、開眼させてくれる演奏を探す、という意味での開拓し甲斐はあるんですけど。
コチラのCD、チェック入れておきます(^^)v


結局、バルトークとブルックナーばかり聴いていそうな予感がしますが…(汗)
  • posted by ライト
  • URL
  • 2010.08/24 11:23分
  • [Edit]

コメントありがとうございます

burleskeさま、こんばんは。
いつもコメントをありがとうございます。

第3番の他のCDも聴きたく思い、いろいろチェックをしているのですが。
出来れば、指揮はカラヤンで。少ないですね〜。
burleskeさまのお気に入りのグルダ&シュタイン・・・こちらは、興味あります。(^^♪
  • posted by lumino
  • URL
  • 2010.08/23 20:44分
  • [Edit]

グールド&カラヤン、聴いたことはあるんだけど...

luminoさま、こんばんは。
グールド&カラヤンの3番は昔聴いた覚えがあるのですが、あまり印象に残っていません。改めて聴き直してみます。

グールドというとどうしてもバッハのイメージがありますね。
グールドのベートーヴェンでは、ストコフスキーとの第5番が異様に遅いテンポで印象に残っています。

第3番では、ブレンデル&ラトル、グルダ&シュタインあたりが僕のお気に入りです。

Comment_form

管理者のみ表示。 | 現在非公開コメント投稿不可です。

左サイドMenu

プロフィール

lumino

Author:lumino
音楽が日々の活力源になっています。
特に音楽知識のないクラシック・ビギナーに等しいのですが、「ただ、ひたすらに」をモットーに鑑賞をしています。
日々の生活に無くてはならないのが音楽と本です。
また2羽の小桜インコの兄弟は大切な家族です。

最新記事

lumino

右サイドメニュー

♪ こんにちは ♪

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

ブログ内検索