♪クラシック音楽 さんぽみち♪〜第1楽章:CD&MUSIC BIRD

クラシック・ビギナーのCD及びCS-PCM放送のミュージック・バードを主とした音楽便りです。 敬愛する作曲家はベートーヴェン。 古典派〜ロマン派を中心に聴いています。 時には日常の雑感も。また、時には家族のコザクラインコの話も。ゆっくり、のんびりと。

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「音楽遍歴」小泉純一郎著

太陽が燦々と輝く日中でも、木陰を歩いていますと先頃とは違い空気に秋を感じるようになりました。
木陰を出ますと、処暑を過ぎたことなど嘘のような炎天下ではありますが。
四季のうちでは夏が一番好きですので、微妙な気分になりつつあります。
秋が過ぎれば、夏の次に好きな季節、冬が待っています。

何気なく、クラシック関連のいろいろな本のタイトルと著者を見ておりましたら、
音楽遍歴」のタイトルが目に入りました。
著者は小泉純一郎氏。
首相時代にテレビのニュースにて、オペラエルヴィス・プレスリーがお好きだとは知っていましたものの、本が出版されているのは知りませんでした。
失礼ながらも単なる好奇心で入手してみました。
やっと、読み終えました…半年以上かかりました。
外出中の空き時間や待ち時間を埋めるために、いつもバックの中に入っていました。
このような読み方では、著者には失礼甚だしいのですが。



         「音楽遍歴」小泉純一郎著

                   小泉純一郎著:「音楽遍歴
                (日経プレミアムシリーズ、2008年発行)


こちらの本を手にしまして一番喜ばしく思いましたのは、活字が大きいこと。
活字の大きさを喜ぶのも…の所為ですね。
共感しましたのは、裏表紙に書かれています、次の2行の文章。

   私の人生には、いつも美しい旋律があった。
   音楽は心の奥深いところに感動を与えてくれる

人生には、いつも美しい旋律!
そうなのですよね~。
これがなければ・・・人生は無味乾燥になってしまいます。
これがなければ・・・そもそも、人生など考えられないような。

この本が誕生した経緯は、日本経済新聞、2007年7月7日付けの記事だったそうです。
編集委員の持ち回りコラムで「芸文余話」というのがあるそうなのですが、
そのコラムの「巨匠クルカと小泉前首相」という記事に反響があったそうです。
氏の快諾の元にこの本の誕生となったようです。

「巨匠クルカ」?まったく知りませんでした。
コンスタンティ・アンジェイ・クルカ。
ポーランドのヴァイオリンの巨匠とか。
駐日ポーランド大使館に於いて、クルカと平澤真紀(ワルシャワ在住のピアニスト。ということも初耳でした)の二重奏のリサイタルが開かれたそうです。
その席に、当時首相の小泉氏が出席されたとのこと。
氏はカルロ・リピンスキーの作品に惹かれているそうで、
クルカの演奏が最高と褒められたとのこと。
持参をしていたCDに演奏後、そのクルカのサインをいただき大喜びだったそうです。
     純ちゃん、可愛いですね~

この本を読みまして、小泉氏と音楽の密接な結び付きを初めて知りました。
これほどまでにクラシック音楽、音楽全般を愛好されていたとは・・・。

音楽遍歴」は、「クラシックとの出会い」~ヴァイオリンを始めた12歳。
その当時から語り始められてれています。

クラシックとの出会いは、自らヴァイオリンを弾きたいとの意思ではなく、
小学校時代の恩師が中学校に進学した氏の音楽の教師だったとか。
ヴァイオリンを手にしたこともなかった氏が、その教師の誘いで、
ヴァイオリンを「やってみようかな、って気にさせられてしまった」のが、
そもそもの始まりだったそうです。
ハイドンの「おもちゃの交響曲」を初めて手掛け、
次にモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」。
続いて、J.S.バッハ「G線上のアリア」と。
ヴァイオリン作品が気に入られ、クラシック音楽人生のスタートでしょうか。

ラジオから流れてきたヴァイオリン作品。
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲。
耳を奪われ…初めてレコードを購入。
後は、大方のクラシック愛好家が辿る道を・・・。
交響曲に目覚め、ピアノ曲にも・・・そしてオペラ

読み進みますうちに、一国の首相ともなれば音楽との「付き合い」に於いてのエピソードもまた格別。
オペラ好きの小泉氏が称えるソプラノ歌手はエディタ・グルベローヴァ
首相時代にベッリーニ「清教徒」の観劇に行き、
その幕間に舞台裏でグルベローヴァと対面されたそうです。
「日本の首相はオペラ好きだから何か歌え」ということで、
彼女から一緒に歌おうと誘われたとのこと。
共演者のジョゼッぺ・サッバッティーニらとともに、「カロ・ミオ・ベン」を合唱したとのエピソードは面白く拝読をしました。

また、バイロイト音楽祭でのエピソード。
面白いと言いますか、思わず苦笑をしてしまいました。
こちらも首相時代に、当時ドイツの首相シュレーダーの招待で、
共に「タンホイザー」を観劇した時の話。
この二人の首相が劇場に到着すると観衆からは歓迎の拍手。
劇場内に入るとまた拍手での歓迎。
「二階正面のバルコニーみたいなところ」で、小泉氏は手を振ったそうです。
一方、シュレーダー首相は後ろの方で座ったまま。出てこない。
ここでのお二人の会話。
 小泉氏:「一緒に出ましょうよ、あんなに大勢の人がいるじゃないですか」
 シュレーダー首相:「私は出ません」
 小泉氏:「なぜ?」
 シュレーダー首相:「ヒトラーも同じ場所に立っていた」

首相であればこそ語ることのできる、このエピソード。
シュレーダー首相の心情に同情をしつつ、笑い出したくなりました。
ドイツの首相は余計?なことに神経を使わざるを得ないようで。
ナチズム、ヒトラー、ワーグナーは頭痛の種?として健在なようで。
それに比べ、日本は何と平和(かなり曲者的な)なこと!

音楽的な話よりも、エピソードの方が興味を惹きました。
ただ、オペラやプレスリーに関する記述では、頷きつつ読む箇所が多々ありました。

特に記述はなかったのですが、
どのような再生装置で音楽鑑賞をされているのか興味のあるところでした。

この本はクラシック音楽、いえ、音楽全般を愛好し、その「楽しみ」を知っている、
一つの心との出会いになりました。

音楽愛好家は誰でも、きっと、
一冊の自分の本を心の中で日々、書き綴っていることでしょう。



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Comment

Re: 小泉氏ですか!

burleskeさま、こんばんは。
いつもコメントをありがとうございます。

この本の面白さはエピソードの方ですね。
クラシック音楽に関しては、burleskeさまを始め先輩諸氏の御方々のブログを拝読する方が私には新鮮でした。
少なくとも私よりは当然、小泉氏の方がクラシックにお詳しいですが。

私もこの本で一番印象深かったのはバイロイト音楽祭でのエピソードでした。
ヒトラーの影響は本当に根深いですよね。
音楽家、演奏家まで人生を翻弄されてしまいましたものね。
本当に、そうですね。「真」の平和が一番!(*^_^*)
  • posted by lumino
  • URL
  • 2010.08/27 20:01分
  • [Edit]

小泉氏ですか!

luminoさま、こんばんは。

小泉氏がオペラ好きだというのは知ってましたが、このような著書もあったのですね。
さすがにエピソードも国際的で面白そうですね。

バイロイトのエピソードは考えさせられますね。ヨーロッパでは、ナチスは今でも日本じゃ考えられないほど影響があるようで。
なんといっても平和が一番ですねぇ。

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